奥八女で暮らす。5つのライフシフト・ストーリー(後編)

<上陽エリア>自然の中で伸び伸び子育て!街と里と、ゆるりとつながる穏やかな暮らし方

里山ながや星野川

樫本千春さん、信彌(しんや)さん。八女市街地から上陽へ、2021年7月に転居。市街地にある保育園や勤務先はそのままで、八女里山賃貸株式会社の沖さんご夫婦が運営する賃貸長屋の『里山ながや・星野川』で暮らす。通勤ついでに保育園送迎や買い物をこなすなど、里山をベースに街ともつながるスタイルを実践中。千春さんは熊本出身、信彌さんは北九州出身。

千春さん:上陽に引っ越す前は、八女の市営住宅に5年くらい住んでいたんです。でも上の階でエレベーターなしだったので、子どもを外で遊ばせるにも階段を昇り降りしていて大変でした。それで「もっと伸び伸び過ごしたいよね」と思って、1年くらい家を探しました。

よくある賃貸アパートみたいなのはちょっと違うなあと思っていて、市街地にも郊外にもイメージに合う物件ってなかなか見つからなかったんですね。それからたまたま『里山ながや・星野川』のホームページを見つけて、夫に「ここめっちゃ良くない!?」って。「じゃあ、ちょっと見学しにいこうか」と来てみたら、この環境じゃないですか。「すごく気持ちいい!」という感覚になって、即決したんです。

子どもにはすぐ外にでて遊べるし、川遊びにも大げさな準備をしなくても徒歩ですぐ行けます。新型コロナの影響でお出かけも難しい状況なのですが、ここに住むようになってからはわざわざ出かけなくても伸び伸びと楽しく過ごせるようになりました。

里山ながや星野川

信彌さん:自分は上陽に来る前に、コロナ禍でパニック障害になってしまったことがあったんですね。それで妻の実家が自然豊かなところにあるので、そこで1ヶ月くらい過ごしました。そんなこともあって『里山ながや』を見学したので、自分も一目惚れで。この長屋に住み始めてからは、ちょっとずつ回復していくことができたんです。

勤務先は八女市街地にあるのですが、ここからの通勤も30分かからないくらいなので特に不便は感じていません。通勤ドライブも気持ちがいいですよ。ただ、今年の豪雨で市街地方面への道が崩れて、しばらく通行止めが続いた時には困りました。迂回ルートだと通勤時間が長くなってしまうので、その間は妻の実家から通勤したんです。

上陽からだと、星野やうきはも身近で、車でふらっと行ける感覚がいいですね。実はうきは方面には数年前に「合瀬耳納(おうぜみのう)トンネル」というのが開通して、アクセスがとてもよくなっているんですよ。

長屋と近所の、ゆるいコミュニティがちょうどいい

里山ながや星野川

千春さん:引っ越して最初のご近所さんへの挨拶回りは、沖さんが一緒にしてくださいました。それでもう声をかけてくれるようになって、すんなり溶け込めたと思います。地域の出事といえば草取りが何度かありましたが、子どもと一緒に参加して、楽しかったですよ。

みなさんにはさりげない感じで、とてもよくしてもらっています。野菜のおすそわけを沢山いただきますし、川遊びからの帰り道で出会ったおばあちゃんが「竹を切ってきたから、そうめん流ししようか。おいでおいで」と声をかけてくれたりとか。子どもとそのままお邪魔しました(笑)

信彌さん:長屋の中でも、コミュニティをつくりやすいんですね。沖さんがその環境をつくってくださっていて、これはとてもありがたいです。たとえば「家にテーブルが欲しいなあ」という時に、長屋にDIYスキルがすごい方がいらっしゃって、一緒につくったりしています。できる時に無理せずで。暮らしを変えてよかったな、と感じています。

里山ながや星野川

 

前編・後編とお送りしてきた奥八女での暮らし、いかがだったでしょうか?星野、黒木、矢部、立花、上陽で、それぞれエリアの魅力や、ワーク&ライフのスタイルがありました。みなさんが奥八女で暮らすとしたら、一体どんなストーリーに展開していくのでしょうか。

いざ想像してみると、ワクワクしたり、モヤモヤしたりするかもしれません。そうしたら今回ご紹介した、お店やグループや『里山ながや・星野川』の沖さんたちを訪ねてみてはいかがでしょうか。

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