【SALTな人vol.8】リラックスできる環境で生まれたアイデアが建築に活きる。

不意の福岡移住

ーー全国で活躍されている木内さんにも苦労の時期があったんですね。福岡に移住されたきっかけ何だったんでしょうか?

仕事が安定してきて自宅とは別に、念願の事務所を神奈川に構えることができました。目の前に川が流れていて電車が見えるロケーションがお気に入りでした。屋上でよく模型作りに励んだのも良い思い出です。

全国のお客さんから仕事依頼がくるようになってからは、神奈川に自宅と事務所はあるものの、月の大半は出張ではホテル暮らし。なかなかまとまって家族と過ごす時間が取れずにいたので、上の子が小学生になるタイミングでどこか落ち着ける場所を決めたいと考えていました。
そしたらある日、妻から「福岡にマンション借りたから」と言われて(笑)。
妻が長崎の出身で、僕たちが出会った場所が福岡だったので、移住候補地に名前は挙がっていたんですが、不意打ちでしたね。

「新しい家に僕の仕事部屋はあるの?」と聞いたら「あるよ」というので、まあしょうがないか…と思って実際に入居してみたら、玄関脇の自転車置き場2畳スペースに僕の机が置かれていて…。これが僕の仕事場か….一応社長なんだけどな…とちょっと落ち込んだんですが、「出張で家にあまり家にいないから十分でしょ」と妻に諭されて、「はい」しか言えなかったですよね(笑)。それが3年前の2016年のことです。

ーー福岡移住は奥様の一言が決定打だったんですね…!決断力と行動力がすごい(笑)。移住後にシェアオフィスでお仕事をしようと思ったのでしょうか? その中でなぜSALTを選んだ理由をお聞かせください。

神奈川から福岡に移住してからも、相変わらず出張続きの生活でした。現場から現場への移動の途中に神奈川の事務所に寄るような生活で。
福岡の仕事場は自宅の2畳のスペースだったので、ほとんど事務的な作業に使用する程度でした。

実は入居はしていないですけれど、関東にいた頃に、いくつかのシェアオフィス をドロップインで利用したり、友人が入居するシェアオフィスにお邪魔したりしていました。ただ当時の僕のシェアオフィスのイメージは文字通りオフィスをシェアしているだけで、入居者同士の会話もないし、漫画喫茶のような感じでした。なのでそこまでシェアオフィスに興味はなかったのですが、コスト面や福岡に仕事・生活のベースを徐々に移したいと考えていたのでシェアオフィスを検討し始めました。

インターネットで「福岡 シェアオフィス」と検索してSALTを見つけてまず見学へ。ロケーションも素晴らしいし、すぐに入居を決めて、今年の5月から会員になりました。
自宅から電車で30分以上かかるので、スタッフの方からは通い続けられるか心配されていたようですが(笑)。

ーー木内さんには8月の今宿花火大会に合わせて開催した『ソルトびらき』にも登壇いただき、今ではすっかり『SALTな人』ですよね。実際にSALTに入居されていかがですか?

ものづくりには、これが良い・悪いという正解がないので、常にプレッシャーと隣合わせです。でもSALTの仕事環境だと良い意味で緊張の糸がほぐれ、煮詰まらずに切り替えができます。

少し前に建築会社からショールーム兼事務所設計の依頼を受けたんです。大枠の方向性を固め、細部を詰めていく作業をSALTでしていました。

SALTに入居して僕自身が気持ちよく仕事ができる環境に巡り会えた。それでふと「働く人が気持ち良い会社」だったらもっと楽しいのではないか、というアイデアが浮かんだんです。
ショールーム兼事務所なので、お客様を優先してショールームをガラス張りにて、事務所は奥のスペースにしようと考えていたんですが、働く人もお客様と同じ環境にしたらどうだろうかなと思って。一旦それまでの設計を白紙にして1から設計し直しました。

事務所も全面ガラス張りにすることで、お客様と同じく山間の自然豊かな景色を一面に見渡せる環境を作りました。

先方にも気に入っていただけたので、SALTで浮かんだアイデアを取り入れて良かったです。
このエピソードだけではなく、SALTで仕事していてアウトプットが良い方向に進むことが多くなりましたね。

ーーSALTに入居して仕事以外でよかったエピソードあれば教えてください。

入居者同士の程よい距離感が他のシェアオフィスとは違いますよね。入居者同士で『コーヒー飲みますか?』と誘い会う場面も多いですし。こういった交流もSALTならではの風景ですよね。

ーー今後SALTとしても入居者を増やしていきたいと思っていますが、どのような人とこのSALTという環境を共有したいですか?

入居した当初は仕事で今後関わりのあるであろう、デザイナーさんやWeb関連の人と繋がれたらいいなと思っていたんですが、まったく仕事に関係ない人との出会いも面白くて。
8月に参加した月一の交流会SALTBARで「腸活米」を開発されている長崎のヘルスターさんとお話する機会があったんですが、普段建築の仕事していたら絶対に出会わない人ですよね。それがデザインや建築に直接結びつくものではないかもしれませんが、自分の知見を広げるきっかけになりました。

ーー最後になりましたが、今後木内さんが取り組んでいきたい活動、挑戦していきたいことがありましたら教えてください。

一番最近の仕事で、友人に誘われて保育園を設計したんですよ。山の奥地で自然に囲まれた保育園です。木造で曲線、屋根も斜め…など設計にこだわりました。もちろん複雑で手間のかかる建築なので、現場の大工さんからは、「コンクリートで作った方が絶対いい」と反論もありました。

日本の人口が減っていることを考えると今後新築物件が増えていくことは予想しにくいので、リノベーションが中心になっていくと思うんですよね。
だから僕が作りたいのは、ずっと直しながら長くその場で使い続けられる建築です。

自然の中にある保育園ならその場に根付くように、自然のものを作りたいと思って。地産地消の素材を使用して、リノベーションしながら、何百年後かには木がなくなって土に還り、その場で新陳代謝していくような建築が理想です。
だから今後、僕と同じような思いで活動されている人たちのプロジェクトに参加して貢献していきたいと思っています。
新築物件が減少していく中、建築業界も岐路にあると感じています。けれど、良い意味で難しく考えすぎずに行動することもありだなと思います。
例えば僕が好奇心からSALTという環境に飛び込んだように。環境を変えることで自分の興味が広がるし、仕事にもプラスの影響があったので。変化の激しい時代だからこそ、興味あることにはまず手をだしてみるという姿勢を大事にしていこうと思います。

▽『SALT』への見学お問い合わせはこちらから

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