【KOUGEI EXPO IN FUKUOKA開催】伝統工芸と現代をつなぐ、小石原焼×WOK22のコラボレーションに掛ける思い。

日本の伝統工芸品の普及を目的に、毎年11月の伝統的工芸品月間に合わせて開かれる「伝統的工芸品月間国民会議 全国大会」。35回目となる今回は、30年ぶりに福岡県で開催されることが決定しました。
テーマは『伝統と現代のセッション』。伝統工芸品だけではなく、若手のクリエイターが多いという“福岡ならでは”の特徴を活かし、ここでしか見られないコラボレーション作品が展開されます。
今回は福岡県朝倉郡東峰村の地にて約350年の歴史を受け継ぐ「小石原焼」×福岡を拠点にアジアで活躍するペインターのWOK22氏(不破靖詞)の作品づくりの現場にお邪魔し、お話をうかがいました。

東峰村の“皿山地区”と呼ばれる集落の中でも一番奥に位置する『カネハ窯』。取材当日は、コラボレーションを担当する、『カネハ窯』の3代目・熊谷裕介さんと『森喜窯』の2代目・森山健治さん、そしてグラフィックアーティスト・ペインターのWOK22氏を交えた打ち合わせの真っ最中。焼き上がったばかりだという試作品第一号を片手に、お話をうかがいました。

ー今回のコラボレーションについて、率直にどう思われましたか?

熊谷さん:小石原焼自体、誰かとコラボレーションすることがこれまでほとんどなかったので、これはぜひやってみたいと思いましたね。近年は平成29年7月に発生した、豪雨による水害などによって全国的に小石原焼の産地・東峰村が注目されるようになり、小石原焼自体もさらに知れ渡るようになりました。だからこそ、小石原焼という名前だけが独り歩きしないよう、しっかり歴史を知った私たちがコラボレーションして、より多くの人に届けることができればいいな、と思いました。

※森山さん(写真左)、熊谷さん(写真右)

WOK22さん:小石原焼に対して単純に“かっこいい”というイメージを持っていました。正直、未知の世界でしたが、だからこそチャレンジしてみたいというか…断る理由がなかったですね。

ーまず、お話を伺った時点で、どういう構想が思い浮かびましたか?

熊谷さん:不破さん(WOK22)の過去の作品などを見ると、ペイントを活かしたものが多かったので「真っ白の器を作って、そこに不破さんのペイントをプリントする」という方法が真っ先に思い浮かんだのですが…せっかくのコラボレーションなのに、それじゃ不破さんとの距離も縮まらないし、意味がないだろうと。

WOK22さん:ぼくも同じように思いました。すごく悩んだのですが、素晴らしい歴史と技術を持つ小石原焼とコラボレーションするのに、プリントだけじゃもったいないだろうと思ったんです。だからもっと深い部分でコラボレーションがしたい…そう思った時に、形の提案からまずさせていただこうと思いました。

ー何でも、顔合わせから盛り上がったそうですね。

熊谷さん:そうなんですよ。お酒を酌み交わしながらの顔合わせだったんですが、食べることも忘れてしまうくらい白熱して、9時間もぶっつづけで語り合ったんですよ。そこで、小石原焼の歴史や技術、そして普段ぼくたちがどういう思いで作陶しているのかを伝えました。

WOK22さん:その後、ろくろの技術や、小石原焼の代名詞ともいえる模様・飛び鉋の技法を見せてもらったりして、どういう風に1枚のお皿が完成するのかを勉強させてもらったんです。それを踏まえたうえでデザインを提案させてもらいました。

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お互いが寄り添い合った器

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