これからをつくる、仲間
ーちょうど人の話が出ましたが、今回はどんな人を求めているのでしょうか。
人が必要なのは塩そば屋だけじゃなくて、僕らの事業のすべての分野で人材が不足しています。だから、全分野で募集している状態ですね。
さらに、先頭に立って会社を引っ張っていけるタイプ、リーダーシップやマネジメント能力がある人にも来てほしい。僕らは面白がるのが好きなので『こんなことやってみたい!』というアイディアはどんどん出ますが、それを各現場のメンバーと一緒に落とし込んで進めていくような人も求めています。
ウェブで求人するようになってから、本当にいろんなバックグラウンドの人が来てくれるようになりました。福岡県外はもちろん、海外から来てくれる人もいる。飛行機の部品を作っていたスタッフもいますし、三宅島からはるばる来てくれたスタッフもいる。
もちろんほとんどの人は塩づくりの経験はありませんから、仕事としては未経験からスタートです。でも大切なことは、それまでに人生で積んできたいろいろな経験が生きていることですよ。食べることって、人間にとって一番重要な行動じゃないですか。『食べる』ことが未経験という人はいません。だから、『おいしいか、おいしくないか』『喜んでもらえるか、そうじゃないか』という単純なことに正直に向き合うことができて、あとは少しの熱意や思いがあればいい」
ー必要なのは、「おいしい」「喜んでもらう」に向き合う姿勢と少しの熱意。技能や経験は問わないわけですね。
「僕を突き動かしているのは、「おいしい」「喜んでもらう」ことに対する興味なんですよ。僕自身がそれを面白がってやることで、スタッフのみんなもついてきてくれる。まあ、自分でなんでもやりたがるのはよくないかもしれないですけど……。でも、塩そば屋の準備にしても、建物の内装をバラすのも自分たちの手でやってるんです。とにかく壮絶な現場ですが、そういう苦労ひとつひとつを楽しみながらできるということが、僕たちの強みだと思っています。そうやって楽しみながらお金をいただいているのは本当に幸せですし、それはお客さんに必ず伝わって、面白がってくれる。そういういいサイクルが続く限りは、このかたちでやっていきたいですね。塩そば屋さんができた、新しい店舗ができた、じゃあ次はどうするか。到着点を決めてしまわないようにしたい」
ー今、興味を持ってこの記事を読んでくれる人に対してのメッセージはありますか。
「そうですね……。正直、仕事なんで実際はキツいですよ。事務職以外は夏は暑いし冬は寒いし、想像できるような苦労っていうものは一通りあります。ただ、それを軽く超えていけるだけの楽しみは十分にあるんですよ。そんな仕事のために集まってくれてるスタッフのみんなも、本当どうしようもないヤツらばっかり(笑)。
でも、面白いです。すごく。その面白さって、僕らを成長させている原動力だと思うんですよね。だから、本当にキツい仕事、大変な仕事ですけど、それをいかに面白がってやれるか。そういう高いモチベーションを持った人間がいっぱいいるので、それを一緒になって楽しんで、面白がれる人に来てほしいですね」
ー変な人、そんなに多いですか。
「ちょっと言葉が悪かったかもしれないですけど、でも本当にそうなんですよ。
今、実はウニの養殖を試してるんですよ。なかなかうまく行かないんですけど(笑)。計画通りにいくと、北海道あたりの高級ウニみたいにみっちり身が詰まったウニが獲れる予定です。それを自分でほじって、塩おにぎりに乗っけて食べてもらう。絶賛実験中です」
ーいやあ、やっぱり平川さんが一番「変な人」なんじゃないですか。糸島はカキは有名ですけど、ウニですか。
「こういう一見バカみたいなアイディアでも、『面白そう!』って現実化させようとしているわけですよ。仕事なのか遊びなのかわからないような時もあるかもしれませんが、もちろんちゃんと仕事もしてるんで70人を超えるスタッフの皆さんにきちんと給料も支払えています。これも、お客さんまで含めて巻き込んで楽しんでもらうという感覚で続けてきた結果だと思っています。
ー最後の質問、平川さんを動かす「原動力」とはなんでしょうか。
「とにかく面白がること。これに尽きます。
火事とか台風とか土砂崩れとか、普通の人なら経験しないようなことを一通り体験してきて、毎回『うわ、この状況どうやったら楽しめるかな!』って思ってるんですね。工房とったんの火事のときは窯以外全部燃えちゃいましたけど、『この際だから、一からブラッシュアップしよう』となったわけです。どんなことがあっても、楽しんでくることができた。
だからこれからもやっぱり、とにかく面白がる。『どんな事も』『どんな人も』……ですかね」
本記事では代表の平川さんに現在の会社の様子やこれからのビジョン、そして新しい仲間に向けたメッセージについて語っていただきました。
連載第2弾としては、現場で働くメンバーたちのインタビューを交えて「またいちの塩で働くこと」そして個人個人が持つ想いに触れています。
こちらの記事も是非ご覧ください。
会社名 | 新三郎商店株式会社 |
募集期間 | 定員になり次第終了 |
募集職種 | 製造・販売・接客・事務・商品企画・開発 マーケティングリサーチ・バイヤー |
採用人数 | 各若干名 |
雇用形態 | 正社員・パート・アルバイト |
勤務地 | 【工房とったん】 福岡県糸島市志摩芥屋3757 【プリン工房】【ゴハンヤ イタル】【sumi cafe】【新三郎商店】 |
勤務時間 | 【工房とったん】 正社員/8:30〜17:30 パート/11:00~17:00 【プリン工房】 【ゴハンヤ イタル】 【sumi cafe】 【新三郎商店】 |
給与 | 正社員:185,000円〜(経験・能力による) ※試用期間(3ヶ月)は時給842円~ パート・アルバイト:時給842円〜(経験・能力による) 共通:通勤手当あり |
福利厚生 | 正社員:各種保険完備 パート・アルバイト:勤務状況により加入 共通:社員販売割引制度、制服支給、社員専用駐車場完備 |
休日休暇 | 【共通】休日/シフト制 休暇/年末年始、6か月経過後の年次有給休暇は法定通り付与 |
仕事内容 | 【工房とったん】塩の製造、販売・接客 【プリン工房】プリンの製造 【ゴハンヤ イタル】調理、ホール 【sumi cafe】調理、ホール 【新三郎商店】販売・接客、バイヤー、通販・発送 |
応募資格 | 要普通免許 |
選考プロセス | STEP-1.当サイトへのお申込み STEP-2.面接(履歴書(写真付)・職務経歴書を持参) |
備考 | 塩と食と環境に関心のある方。 |
(写真:小金丸和晃)