企業も新様式へ。GMOペパボはどのようにしてテレワークを常態化したのか?

「もっとおもしろくできる」という企業理念、「インターネットで可能性をつなげる、ひろげる」をミッションに掲げ、レンタルサーバー「ロリポップ!」や、ネットショップ作成サービス「カラーミーショップ」、ハンドメイドマーケット「minne」など数多くのインターネットサービスを運営するGMOインターネットグループのGMOペパボ(以下、ペパボ)。

GMOインターネットグループが新型コロナウイルス感染拡大防止のため、勤務体制をいち早くテレワークに切り替えたことで注目されたのが1月27日のこと。さらに6月1日には、GMOインターネットグループが進めるwithコロナ時代における経営スタイル「新しいビジネス様式 byGMO」のもと、グループ各社が順次導入を進めているテレワーク制度に則り、ペパボでは今後テレワークを基本とする勤務体制へ移行することが発表されました。

社会的にテレワークなど“出勤のない”勤務体制に注目が集まっている中、実際の人事評価や労務管理に関心のある方は多いはずということで、パパボの現在のこと、そしてその先に見据える未来像をHR統括部で人事を担当している船橋恵さんと、広報担当の伊早坂恵美さんにお話をうかがいました。

10年にも及ぶ「訓練」の蓄積

――新型コロナウイルス対策のため、勤務体制を他社に先駆けテレワークに切り替えられ、それをスムーズに実行できたのはどうしてなのでしょうか?

伊早坂さん:そうですね。私たちは2011年の東日本大震災をきっかけに、年に1回、不測の事態に備えたテレワークの訓練をGMOインターネットグループ全体で行っていました。テレワークへの切り替えがスムーズに行えたのは、そこで培ってきたノウハウや経験を活かすことができたからだと思います。

――約10年も前からテレワークを取り入れられていたんですね。社内は混乱しませんでしたか?

伊早坂さん:当初は試行錯誤しながらでしたが、訓練のたびに問題点を解決し、セキュリティなどの設備もアップデートしていったので、今回「明日からやります」とアナウンスしても特に混乱はありませんでしたね。

船橋さん:グループ全体の訓練とはまた別なのですが、昨年、記録的な猛暑日が続いた際、ペパボでは訓練ではなく実際にテレワークを取り入れました。災害は突然やってくるものなので、持ち運びが可能なノートパソコンを使ったり、ウェブ上で出退勤の打刻を行えるようにしたり、出勤時間に縛られることがなくなるようにフレックスタイム制を導入したり、どんな状況でも事業継続が可能な体制を人事制度とBCP(事業継続計画)の側面から整えていたのは大きかったですね。

――業務への影響はどうでしょうか?

船橋さん:もともと弊社は、東京・福岡・鹿児島と、拠点がいくつかに分かれているので、オンラインでの打ち合わせなどには慣れていたんですね。だから、テレワークになったからといって、まったくの新しい環境というわけではなかったので、そこまで不具合は起こらなかったように思います。

伊早坂さん:私から見てもさほど影響は感じられなかったですね。それぞれがポジティブにとらえ、チームごとに様々な意見を出し合いながらよりよいコミュニケーションが図れるよう改善していっているようでした。例えば、テレワークになるとパートナー同士で雑談をする機会がなくなってしまいますよね。だから敢えて、そういう雑談の時間を設けてみたり…私たちが思いもつかないような取り組みをチームごとに行っていて、驚かされるばかりです。

▲2020年4月に入社した新卒社員16人の研修も全てオンラインにて実施した。

働き方はニューノーマルのフェーズへ

――6月1日に「GMOペパボ、全社でテレワークを基本とする勤務体制へ移行」というリリースが発表されましたが、社員の皆さんの反応はいかがでしたか?

伊早坂さん:パートナー(ペパボでは社員のことを「パートナー」と呼んでいます)もある程度想定していたのか、困惑する様子は見られませんでした。発表に先駆けて開催された全社共有の場においても、ポジティブな意見が多かったです。中には、夏は北海道、冬は沖縄で過ごそうかな〜なんていうパートナーも(笑)。テレワークで気になってくるのはパートナー同士のコミュニケーションですが、年に数回、オフラインでのコミュニケーションの場を設けるということも同時に伝えたことで、その辺りの不安感も払拭できたのかなと思います。

船橋さん:従来のコミュニケーションの取り方や、仕事の仕方からマインドを切り替えるというか。工夫をしていくことで、新しいアイデアが創出されることもあるんじゃないかなと期待しています。

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プロセス重視型に変更

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