[竹田の好奇心スイッチ その1]古き良き建物を活かした、ハイクオリティなリノベーション物件の衝撃・・
ランチ後にご案内頂いたのが、竹田市の町の特徴でもある、空き家・空き店舗のリノベーション事例だ。人口減少で、全国的に課題となっている空き家・空き店舗を、竹田市はとても上手に使っていることで有名らしい。
最初は、大分県出身、全国で活躍されるランドスケープデザイナーの団塚栄喜さん(http://www.earthscape.co.jp/works/)が作られた『perma』へ。“持続可能な未来を考える”がテーマのこの場所。元美容室を活かした空間に、アップサイクルな古道具やアウトドアのコレクションがハイセンスに配置されている。文字量の関係上、語りつくせないが遊び心と空間づくりのセンスは衝撃的。空間が好きなクリエイターならきっと強い刺激をもらえるはずだ。
(元パーマ屋さんのパーマと、持続性を意味するパーマネントを掛け合わせたネーミングが秀逸。古い外観だがセンスのオーラが入り口までにじみ出ている)
(アウトドアや古道具が空間溶け込むように配置されている)
(permaは、クリエイターにとって刺激をもらえるワークスペースになりそう。とWebディレクターの霜田さんは、見学の間を縫いながらワークしていた。町全体がオフィスってこういうことか)
竹田市にはものづくりをするアーティストや職人さんの移住も多いという。次に、オールドミシンが目を引く革細工屋『Paisano』を見学させていただいた。栃木県出身のご主人が竹田市城下町にほれ込んで移住。古民家を改装した工房で、シンプルなデザインで滑らかな革の風合いが素敵な革製品を多くつくられている。全国で展示会に参加するなどファンも多く、お店には店主セレクトの陶器も販売されている。
[竹田の好奇心スイッチ その2]町づくりのハブは若手飲食店とゲストハウスにもアリ。民間若手プレイヤーの町への思いが町の引力をつくる。
今回の竹田市ワーケーションでは、やはり私的には食事がおいしかったことがとても記憶に残っている(やっぱり食いしん坊・・)。まずは、地元食材をふんだんに使ったイタリアンの『リカド』へ。ここは、知る人ぞ知る古民家リノベーションの素敵なお店だ。料理の美味しさはもちろんのこと、店主クワマンさんは、この地元で生まれ育ち、お店をハブとしながら、移住相談にのったり、若いプレイヤーと様々なイベントを仕掛ける若手のリーダー的な存在でもある。
(古民家をリノベした雰囲気のあるイタリアンレストラン『リカド』。町づくりのハブにもなっている人気のお店だ)
(クワマンさんのキャラクターも素敵で子供たちにも大人気だった)
(お酒にも合うおいしい品々だった。お願いすればコース料理もやってくれるようだ)
そして2軒目は、地元で修業した若手の相馬さんが、同じく地元の方に応援されながら古民家を借りてリノベーションした『和創作えん』へ。地元で料理を教えてもらい、ずっと地元に貢献したいと思ってきた。悩みに悩んだけど今やるしかな思って・・。親方も、町のみなさんもすごく応援してくれて。このご縁を一生大切にしたいと思い『えん』とつけました。と語る相馬さんが出してくれたお料理は、朝いちばんのこの日の為に一番で仕入れてくれた最高のお魚料理の数々。あまりのおいしさにメンバーも感動。
(この日のために、とれたての鯛と沖アラカブを仕入れて刺身や、てんぷらや、煮物にしてくれた。ぷりっぷりで本当においしかった。。)
そして、今回のワーケーションで宿泊でお世話になったのが、古民家ゲストハウス『CUE』だ。元々古くからつづく化粧品店だった物件を、堀場さんご夫婦がリノベーションしてつくられたこちらには、人気のパン屋『かどぱん』も併設。そのパンを使ったモーニングも大人気。そして『リカド』と同じく店主の堀場さんのキャラクターも素敵で、掘りごたつのある部屋で夜中までお酒を酌み交わしたことは忘れません。話した内容は忘れたけど(笑)。メンバーは思い思いに空間で過ごさせてもらったり、ラウンジや、こたつがあるお部屋で仕事をしたり。ここで長期滞在して働きたいなという参加者の声も多かった。
(築70年の立派な木造3階建ての建物をリノベーションした宿。居心地の良さと物件の作りに大人も子どももワクワクが止まらない)
(オーナーの堀場さん。この笑顔とお人柄に触れて、滞在が初めての私もかなりほっとした)
(ここも仕事しやすいなあ・・と、Webクリエイターの霜田さんは、早朝などの時間をうまく使いながら仕事を黙々とこなしていた。この人働き者だな)
あっという間に過ぎ去った、私の竹田市ワーケーション体験記の1日目はここまで。最初は、場所を移して仕事をするリフレッシュタイムくらいに思っていた“ワーケーション”。でも、こうやってたった1日過ごしてみるだけでも、この町に暮らす人々の営みや、活動に触れたり、地元にしかない食を体験することで、様々な刺激を受けることが出来たなと思う。
竹田市の人々は、とてもやさしく受け入れてくれて、最初の緊張はどこへやら。
さあ、2日目が楽しみに。後編に続きます。
(写真:小金丸和晃)