【求人】made in Japanを支える窯業の町・有田で、世界一のコレクションと働こう

有田から世界へ

−−メニュー開発はなんとなくわかるのですが、商品開発やマネジメントはどういったことをするのでしょうか?

久保田さん：新メニューに合わせたお皿の開発なんかも窯元さんとやっていきたいのですが、それだけでは有田では後発でインパクトが弱いんです。うちの強みは、コーヒーカップがずらっと並んでいる雰囲気や、有田焼の食器でありたどりや伊万里牛などの地場の食材を使った料理が食べられる「有田らしさ」が感じられるところだと思っています。
急に話が大きくなりますが、有田には、焼き物を通して世界とつながってきた実績があります。将来的には海外にも、ここと同じように「有田らしさ」が感じられるレストランとショップを併設した店舗をつくりたいんです。焼き物が中心になるとは思いますが、焼き物に固執せず、made in Japanのすぐれたものを世界に発信していきたいです。そして、そんな私と一緒に走ってくれる人に来てほしい。マネジメントとは言いましたが、実は仕事内容はほぼ白紙なんです（笑）。
レストランスタッフにしてもブランドマネージャーにしても、どんどん自分で仕事を開拓していける人でないと続かないかもしれません。ですが、やりたいことを実現するチャンスを、一緒につくっていくことはできると思います。

−−佐賀県では、アーティストたちがその土地土地に滞在し、作品をつくっていくアーティストインレジデンスの取り組みもさかんですよね。特に有田には多くのアーティストが「Creative Residency Arita」で訪れていると聞きました。

久保田さん：そうですね。もともと有田は職人の町ですから、そういった“つくる人”との相性がいいんだと思います。今回の募集でも、クリエイター系の方が来られたら、1階にある空きスペースを製作スペースとして有効活用してもらうようなことも考えています。

なかなか壮大な夢をお持ちの久保田さん。3年前に有田に家族で移住してきた下村瑶加（はるか）さんもそんな久保田さんを支えるスタッフのひとりです。下村さんにも実際のお店の雰囲気や有田での生活について伺いました。

子どもがのびのび育ち、コーヒーが淹れられる幸せ

−−有田に住まれていかがですか?

下村さん：有田は主人の実家の窯元がある関係で福岡から移住しました。家は主人の兄である長男が継ぎますので、絶対に戻る必要はなかったのですが、家業に関わりたいという主人についてきたんです。
同じような家族でのUターン組も多いので、若い世代も多いですし、環境が良いので、3人の子どもたちはみんなのびのび育ってくれています。犬が飼えるようになったのもうれしいですね。
有田は、同じ焼き物関係の仕事をしている人が多いことで、なんというか町全体に一体感があって、まとまりが良いと感じています。

−−ずばり、仕事が嫌になることはありませんか?

下村さん：お客様が多いときは大変ですが、つらいと思ったことはないですね。もともと福岡でもカフェで働いていまして、お客様にコーヒーを淹れるのが好きなんです。
ちなみに、主人の窯元のカップもこちらで使ってもらってるんですよ。有田でもカフェで働きたいと思っていたとき、取引先でもあるご縁でお世話になることになりました。
アットホームな温かい雰囲気のお店でお客様と接することができて楽しいですし、こちらで働くことで家業の焼き物についてもずいぶん知ることができました。

「ここに来て焼き物が好きになりました」

−−最後に、おふたりはどんな方と一緒に働きたいですか?

下村さん：笑顔が素敵で気配りができる方ですね。荷物を置く場所に戸惑っているお客様にサッとカゴを渡せるような。多いときには1日200人ものお客様が来られますから、“気づける人”と働きたいです。

久保田さん：接客業ですから、笑顔は大事ですね。こちらに来られる方すべてが焼き物好きとは限りません。笑顔で接客をしていると、帰られるときに「こちらに来て焼き物が好きになりました」と言って帰られるお客様がけっこうおられるんです。ギャラリー兼カフェレストランという性格上、うちが有田に興味を持ってもらう“入り口”になりたいと思っています。
ですから、焼き物に興味があり、有田の魅力を一緒に見つけてくれる方と一緒に働きたいですね。

（写真：内田国治写真事務所）