【開催レポート】大企業からの転身者に学ぶ“はじめた人のはじめ方”

違和感に気づく

鎌苅:続いての質問は、ぶっちゃけの質問になるかもしれないですが、今回の大企業からの転身ということなので、大企業の中での葛藤ってあったのか聞いてみたいと思います。僕も大企業にいる中で葛藤とかあったんですけど…

福島さん:どんなことがあったんですか?

大堂さん:食い気味で聞いてみたい(笑)。

鎌苅:(笑)。いわゆる東急不動産のような不動産ディベロッパーの会社だと、大きなお金を動かしながらいろんな会社さんに発注する側の立場だったんですね。なので、新入社員の時から接待が多かったんですよ。それに対して「そんなことしてていいんだろうか?」っていう気持ちが入社してまもなく湧いてきて。いろんな時代背景の中で、会社全体の動きを俯瞰してみて、若造なりに「そこに乗っかっていっていいのかな」という気持ちもあったんですね。そんなことを考えているうちに、会社でうまく生きていく力みたいなものだけが培われているなと気づいたんですよね。本当に自分が生きていく力と違うスキルが培われて、これはこのまま会社にいて大丈夫なのか?!と自問自答してましたね。

福島さん:めっちゃ分かりますね。そもそも僕が入った頃の楽天は、大企業ではなかったんですけど、会社がどんどん大きくなっていくと、それまでそれ程必要ではなかった“サラリーマン力”みたいなものも大事になってきて(笑)
それと同時に、会社を辞めて独り立ちした時に、果たして自分の力で生きていけるのかとか、会社によって生かされているというか、地に足ついていない感というのは非常に感じるようになりましたね。

大堂さん:僕は、大企業ゆえの葛藤というよりかは、自分ができなさすぎて上司に怒られまくったんですよ。仕事ができなさすぎて、記憶力もないし、ルーティンができないしでやっていけるかなっていう葛藤の方が思ってましたね。
そんな経験があったから、「自分のやりたいことはここにあるのかな?」とか「別の場所に行ったらもっとやりたいことできるのかも」みたいな思いはありましたね。でも、転機としては、入社5年目に部署異動があって、そこですごくいい上司に恵まれましたし、自分としてもいい仕事をできるようになってきたなという思いがありましたね。

鎌苅:大企業に限らず、人事異動は企業にとっては大きなイベントですよね。そこでいい上司との出会いがあることもあれば、そこに一喜一憂するってどうなんだろうなって思いもあったりして。でも企業にいながら、感じる違和感とか自分の中での「これでいいのかな?」という感覚を大事にするっていうのは重要なのかもしれないですね。

まずは動き出してみる

鎌苅:早くも最後の質問になってしまいますが、これから一歩踏み出そうという方々に向けて、ヒントみたいなことがあったら教えてください。

福島さん:僕は、自分の天職とか自分がやりたいこととか結構長く考えていたんですけど、結論分からなかったんですよね。でも、結果今幸せで、現状がいいか悪いか別として、満足して過ごしているんです。それはなぜ出来たかと言うと、思ったらまずは行動をするというところなのかなと思います。小さくてもいいから思ったらまずは行動してみる。かの有名なブルースリー大先生もおしゃってますけど(笑)。Don’t think.Feel!!!というね。あまり考えすぎずに直感的に感じることを大切にすることも重要だと思います。

大堂さん:僕は2つあって、1つはやりたいことがある人は、やりたいことを言葉にするということが大事だなと思います。パートナーでも友人でも、家族でも上司でも。そうすると、周りもあの人こんなことやりたいんだということを知ってもらえるから、いろんな人を繋げてくれるきっかけになります。僕の場合も、学生寮をやりたいということを伝えたら、福岡にいる仲間が物件を紹介してくれたり、大工さんを紹介してくれたりという次のステップに繋がりました。

福島さん:確かにそうですよね。言葉にして発信するということですね。

大堂さん:そうそう。ブログでも近くの人にでも手段はなんでもいいと思うんですけど。本当それやってると実現していきますよ、不思議なことに。
もう一個、何やりたいか分からないとかモヤモヤしている方は、みなさんが今日ここに来て下さっているように、まずは動いてみるということですね。
アメリカのキャリアを研究している有名な学者さんの言葉なんですけど、キャリアの築き方のほとんどが「計画的偶発性理論」みたいなことで、やりたいことをやって、自分の枠から飛び越えてチャレンジをした人が次のチャンスをつかんでいるという研究もあるみたいです。
僕自身の体験からも動いていると必ずチャンスに繋がっていると思います。

鎌苅:ありがとうございました!まずはやりたいことを言葉にして伝えるということと、自分の目の前にあることを楽しんで行動してみるということが1つのヒントになりそうですね。お二人からのお話は以上です。今回は本当にありがとうございました!!


▲今回は会場にて、「はじめ方ヒント集」をお越しいただいたみなさんと作りました!みなさんがイベント中に心に残ったヒントを記入して出来上がったのが、ビールのお中元として完成しました!



トーク終了後は、会場からのぶっちゃけな質問にも答えていただき、ご参加いただいた皆さんとゲストを交えた懇親会を行いながら、交流を深めました。


大企業に限らず、日々の業務に追われているとどうしても自分の将来について考える時間がなかったりします。そんな時に少しだけふとこれからの暮らしについて考えてみる。このままでいいのかな?と違和感を持つことがあったなら、小さくてもいいから行動をしてみるということが、次のステップの第一歩になるのかもしれません。


来月は、はじめた人のはじめ方〜好きが仕事になった人編〜
ご参加お待ちしてます!

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