【SALTな人vol.3】入居者との交流が「映画の仕事」のアイデアにつながる。

2015年4月、福岡市西区今宿に誕生した海辺のシェアオフィス『SALT』。このシェアオフィスは、私たち「福岡移住計画」が運営しています。オープンしてから4年が経過し、『SALT』にはどのような方々が入居し、日々空間を共有しているのか。シリーズ「SALTな人」では、利用者の視点から『SALT』という場のリアルについてお話を伺います。

今回のインタビューは、映画監督の神保慶政(じんぼ よしまさ)さんにお話を伺いました。3年前に東京から移住。福岡で映画監督としての地盤を築いた経緯やSALTとの関わり方についてお聞きしました。

会社員から映画監督に転身

前回の上滝さんに続き『SALT』で働く方々を紹介していますが、今回は神保さんにお話を伺います。まずは自己紹介とお仕事内容についてお聞かせいただけますか?

4歳まで父の仕事の都合でシンガポールで過ごしましたが、育ちは東京です。大学時代にイギリスに留学したりしていますが、福岡に移住するまでは東京を拠点に過ごしていました。大学も都内で文学部に進学しました。映画はもともと好きだったので、就職活動時は映画配給会社なども受けていたんですよ。ただその時、映画という同じジャンルでも、僕は“映像を作る側”に興味があることに気がつきました。結果的にいうと「西遊旅行」という秘境専門の旅行会社に就職したんですけどね。その後2年半ほど勤めた後に退職し、映画の道に進むことを決めました。

ー秘境専門!面白そう!旅行会社から映画の道に進まれた経緯はもう少し詳しく聞かせていただけますか?

マニアックな旅行会社で好きな仕事をものすごい情熱を注いでいる同僚を目にして、自分にとって一番情熱を注ぎたいことは映像制作だよな…と思い、退職を決意しました。
退職後は映画学校に1年間通って知識や技術を身につけ、その後2013年にフリーの映画監督として活動しはじめました。現在は福岡に拠点を置きながら、国内外での監督業はもちろん、映画監督として(映画監督という仕事の範囲内で)書評、脚本執筆・編集、演技ワークショップ、知り合いの映画の宣伝手伝いなどかなり幅広く活動しています。

ー文学部から秘境専門旅行会社社員、そして映画監督という面白い経歴ですね。

少し遠回りしましたが、会社員の経験を含め、全てが今の映画監督としての自分につながっています。実務的なことを言えば、前職のつながりで「旅と映画」というワールド映画コラムをHP上で連載させてもらっています。

子どもの誕生を機に福岡へ移住

ーなるほど、一見遠回りのキャリアも無駄でなかったんですね。映画監督として活動する中で、長年過ごされた東京を離れて福岡に移住された背景は何だったのでしょうか?

福岡は映画祭で訪れていましたし、妻の出身地ということもあり、何度も足を運ぶ機会がありました。それで、いずれ移住したいなと自然と考えるようになって、2016年に子どもが産まれるタイミングで実際に引っ越してきました。なので、子どもの年齢と居住年数が一緒なんですよ。今年3歳になるので、移住して3年経ったことになりますね。

ー奥様の出身地にご家族で移住されたんですね。映画製作のお仕事はロケをしたりと、国内外を移動されることが多いと思いますが、なぜシェアオフィスでお仕事をしようと思ったのでしょうか?

とりわけオフィスを探してたのではなく、移住に向けて住居を探している際に、たまたまSALTを知る機会があって、シェアオフィスという選択肢が生まれました。

ーSALTの名前をまず知ってくださったんですね。

はい。SALTを知ったのは、移住に向けて色々下調べをしていた頃です。「福岡移住計画」さんが運営している東京の下北沢で福岡への移住を相談できる「移住コンシェルジュ」というサービスを見つけて相談に行きました。
もともと「福岡移住計画」の存在は知っていたんですが、そこの相談所で「福岡移住計画」がシェアオフィスも運営していることを初めて知って。興味が湧いて実際に見てみたいと思ったので、住居物件を決めに福岡を訪れた際に見学にいきました。
今でも初めてSALTを訪れた日のことをよく覚えています。2016年1月で、まさかの雪の日でしたね(笑)。
見学した時点ではまだ住む場所が決まっていなかったので、入居するかは検討中という回答だったんですが、見学した感じでは好印象でしたね。結果的にSALTから2駅ほどの場所に住居が決定したので、その後、5月からSALTに入居することを決めました。

ーそうだったんですね。ちなみに東京に住まれていた頃はどちらでお仕事されていたのでしょうか?

東京にいた頃はオフィスを借りず自宅で仕事をしていました。
大都会にはいましたが、自宅での作業でしたし、極めて限られたネットワークの中で仕事をしていましたね。
妻は福岡の出身なので土地勘もありましたし、多少知り合いもいましたけど、僕にとって福岡は初めての土地だったので、単純に人の出会いや交流が欲しかったという理由も入居動機にありましたね。
長期で海外にいくこともあるので、利用できない期間もありますが、SALTは仕事場であり、僕にとって人と繋がるコミュニティの役割も大きいので。
また、SALT会員だと提携施設のドロップインを無料や特別料金で利用できる特典も大きいですね。博多・天神方面に出向いた際や東京の提携シェアフィスも頻繁に利用させていただいています。

ーSALTコミュニティとしても神保さんがいらっしゃることで映画関連の話題が増えました。ありがございます。利用者視点でSALTはどういった場所でしょうか? またこの周辺はどういった町でしょうか?

編集作業もしますが、天候によって窓から差し込む光の強さでやりやすさが異なるので、どちらかというと、僕にとっては脚本を練ったり草案を作るのに向いている場所だと思います。
SALTも今宿の街もビーチのイメージが強く、海の色、波の音、光など自然のものって毎日違うし、意図がないものじゃないですか。それが目の前にある環境は制作にとってすごくいいですね。一般的かもしれませんが、旅行会社に勤めていた頃は目の前が壁というオフィス環境にいたので。

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移住前に福岡での仕事オファーが

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