ーまさに年1回の合宿にピッタリのテーマですね。
こうやっていつもとは違う環境で取り組むことで得られるものは多いと思っています。いつもの環境だと、多分それぞれが自分の業務を持ち込んで、会議をしながらパソコンでは違う内容の案件…とか、途中で他の仕事の話が入ったり。複数の作業を同時に並行して行うから、結局頭を切り替えられないままだったと思います。集中すべき課題に注力できずに気が散るというか。普段とは違う環境で強制的にでも場を移し、合宿の時間を設けるとテーマに一極集中できるんです。
ー普段とは違う環境だと仕事スイッチがOFFになる気もしますが、その辺りはいかがですか?
仕事スイッチがOFFになる感じではなく、「合宿スイッチがON」になる感じですかね(笑)。物理的にそのような環境に身を置くと、気持ちも切り替わるんです。福岡支店は天神にあるので、日常の延長かもしれませんが、他支店との物理的な距離が一番遠い場所。名古屋・大阪の社員と一気に顔合わせができて、コミュニケーションが取れるという点では一番得るものが大きいかもしれない。あとは単純にモチベーションもあがり、パフォーマンスも向上していると思います。
ー実際に「観客効果」や「共行動効果」というのはあるかもしれませんね。他にはどんな印象でしょうか?
そうだ、いま話していて思いました。“コンテンツを載せやすい”んです。いつもと違う場所に行くと、「いつもとは違う自分だ」っていう気持ちになれる。マインドセットできるんです。いつもは言いづらいことも言いやすいし、受け入れてくれやすい。合宿で初めて実施するプログラムや初めて直接顔を合わせるメンバーも多いし、運営側の手探り感もあります。それでもみんな柔軟に受け入れてくれるんですね。最初は話すことを遠慮していたりもするけれど、徐々に打ち解けてきたり。同じ目的に向かって時間を過ごせば、単純に、結束力や団結力も上がるなと思いました。
ーいまこういった合宿や研修利用のお問い合わせが増えてきているのですが、そういった流れをどう感じていらっしゃいますか?
会社の中だけに留まって業務を進める風潮は、徐々にほぐれていくのかもしれません。私も、今回の合宿を踏まえて、年1回の合宿を半年1回にしようと思いました。次回は自社運営の京都の町屋を改装した「Sansan Innovation Lab」という開発拠点でやる予定ですが、いろいろな場所、いろいろな人とこれからも合宿をやっていきたいですね。
普段はそれぞれ、離れたオフィスで作業しているメンバーということでしたが、いつも同じ場所で仕事しているかのように見えたチームワークの良さはこうした合宿が一役買っているのではないかと思いました。ここから生まれたアイデアが会社にとっても社会にとっても良い循環を生むきっかけになるかもしれません。
【Sansan株式会社】
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