やさしく見守るように立つ桜の木と和室の床の間が、家族の物語をつくってくれる
これまでこの家は、自然ゆたかな環境でくらすことを望む人たちに受け継がれてきました。海に近い場所にあることはもちろん、井戸水を利用することで水道料金がかからないという経済的なメリットもあったようです。
この家の正面と裏には小さな庭があって、季節を感じられる桜の木やあじさいなどさまざまな植物がうえられています。地面にしっかりと根づいているようにみえるこれらの植物たちから、この家の歴代の住人が家族や友人たちとの生活を楽しんでいたようすがイメージできます。ちいさくてかわいらしい家ですが、家の間取りや樹木のしつらえにはどことなく風格があり、いい”気”がまわっていそうな空間でした。
この建物が建てられたのは1979年で築39年になります。建物のいちばん奥に床の間をそなえた木造建築ですが、ところどころ傷んでいる箇所があるため販売価格は低く設定されているので、リフォーム前提での購入をおすすめします。
玄関を入ると、和風旅館のようなおもむきのある照明が出迎えてくれます。柱は自然の木が使われているようです。柱の塗装を塗りなおすと立派な玄関になりそうですね。
1階奥の和室には床の間がありました。床の間があると格式の高い空間になります。本来は季節や行事にちなんだ掛け軸や花を飾って来客をもてなす「ハレ」の空間です。あたらしい住みてにとっても家族や仲間たちとつどう大切な空間になりそうです。
裏庭には桜の木がありました。現在は空き家となっているため手入れが行きとどいていませんが、きちんと整備されればこころなごむ風景が目の前に広がるはずです。春には家族で縁側にあつまってお花見をすることもできますね(^^♪
明るくて広々としたキッチン。昭和な絵柄の収納扉がかわいらしく、勝手口もあります。窓から見える緑をながめながら、楽しくお料理ができそうです。シンクも大きくて使いやすそう。
浴室の壁と床はタイル仕様です。床のタイルはトイレと同じ柄で統一感を感じました。午前中は日が差し込んでくるので明るく、シャワーも付いています。
下水道は通っていないので、トイレは汲み取り式です。
洗面台と洗濯機置き場です。トイレ・浴室・洗面台のある南側はとなりの敷地に建物が立っていないのでとにかく日当たりが良いです。
ですがやはり古い建物なのでどうしても水まわりのダメージは大きいです。そのせいか安く売りだされているのでお好きなようにリノベーションしていただければいいと思います。
左奥キッチン、手前は6畳和室、いちばん奥に床の間があります。細かく仕切られた和風建築は人と人、人と自然との距離を狭めたり区切ったりと、ほどよい距離感を保ってくれそうです。
2階の和室と洋室。それぞれが4畳半というちいさな空間です。窓の外には緑がいっぱいです。和室と洋室を仕切る扉の木目はあたたかみがあってステキでした。和室は3面に窓があるので日当たりと風通しバツグンなのですが、たたみは少しへこみがあるので張り替えたほうがよさそうです。
そして2階南側バルコニーからは緑ゆたかな山々をながめることができます!さらに徒歩2分の場所には海もあるんですよ。
正面の庭にはあじさいが植えられています。この家には建物を取りかこむようにいろいろな植物が育てられており、自然と調和しながらくらしてきた先代の住人たちのくらしの姿が目に浮かんできます。
間取り
物件概要
所在地 | 福岡県糸島市志摩芥屋 |
価格 | 480万円 |
土地面積 | 165㎡(約49.91坪) |
建物面積 | 81.56㎡(約24.67坪) |
建物構造 | 木造 |
築年月 | 1979年9月 |
<間取り | 4DK |
交通 | 筑肥線 加布里駅 バス17分 芥屋購買店バス停 徒歩7分 |
その他 | ー |