仕事と住まい
移住する上で必要になってくるのが「仕事」と「住まい」です。
少し前までは地方移住というとシニア層のスローライフというイメージが強かったと思いますが、3.11以降の価値観の変化や地方創生の流れから、今では若年層の積極的地方移住が活発です。
シニア層の移住は定年後ということもあり「仕事」というより「住まい」に重きをおいて(もちろん医療設備や他もろもろありますが)いるケースが多いようですが、若年層の移住においては「仕事」も同等に考えなければならないハードルでもあります。
私たちにも「仕事と住まいどちらを先に決めた方がいいですか?」とよく相談(質問)されることがあります。
回答としては個々人のケースによってメリット・デメリットの感じ方が異なると思いますので、どっちが良いとは断言できないのですが、どういうことが想定されるかということをまとめてみたいと思います。
◎仕事を先に決める
《メリット》
・物件の契約がスムーズ
⇒しっかり仕事(勤務先)が決まっていれば不動産会社の審査も通りやすく契約がスムーズです。
・収入が安定
⇒引越し費用などコストもかかる移住なので、安定した収入が予測できるためなにかと安心です。
《デメリット》
・仕事情報(求人)が薄い
⇒仕事情報(求人)が基本的にネット中心になるため、情報発信の出来ていない地場の優良企業を知るチャンスが限られる可能性があります。その地域ならではのリアルな情報は移住先のコミュニティに入らないと得られないことが多いです。
・理想の住まいとの乖離
⇒例えば、理想の物件はDIYや菜園の出来るところをと考えていたけれども、仕事を先に決めると通勤や生活コストなどから一部諦めなければならないケースもあります。仕事が決まってしまうと時間も限られてしまうため自分の時間が持てないということも。
◎住まいを先に決める
《メリット》
・しっかりと仕事の情報収集ができる
⇒前述の通り、移住先(地域)のコミュニティに入って初めて得られる情報はたくさんあります。
県外では知られていないが、地元では有名な優良企業が実は求人募集をしていたりと知られていない情報はたくさんあります。
・理想の住まい
⇒勤務先のことを考えず決めることが出来るため、理想としていた物件を探す対象エリアが広がります。
《デメリット》
・物件の契約に余計な手間も
⇒仕事が決まっておらず無職や転職活動中ということであれば、物件契約の際に保証人が増えたり保証会社への支払いが別途必要になったりと余計なコストと手間がかかるケースがあります。
・収入源がない
⇒先に住まいと決めるとそれだけ家賃などの生活コストはかかります、しかし仕事がないと収入が得られないため、ある程度の貯金は必要かと思います。また、親や親戚などからの目線も気になるところです。
それぞれ2個ずつ挙げましたが、どちらを先に選択するかは個々人によってメリット・デメリットは異なると思いますので、自分のケースに当てはめてもらうといいかと思います。
中にはとにかく“勢い”で飛び込むという移住者もいらっしゃいます。
“勢い”は何気に重要で移住後の地域コミュニティに飛び込む上でも必要なスキルかもしれません。