業務拡大のため追加募集いたします。
※本記事内容は2020年1月時点のものとなります。
「はたらくって、たのしい」
NTT都市開発が運営するブランド『LIFORK(リフォーク)』が作っていくのは、そんな世界です。
時にシェアオフィスでビジネスを加速させ、そして時に、ラウンジでコーヒーを入れながらひと息ついたり、気分転換でボードゲームに興じられたりもする――。
そんなふうに“LIFE”と“WORK”が行き交うシェアオフィス『LIFORK』は、2018年に東京・秋葉原と大手町に第一弾がオープン。たちまち好評を博し、現在は関東で6店舗が運営されています。さらに2020年4月には原宿、その後は地方への展開も計画中と、日本中へ広がりを見せはじめています。
実は「福岡移住計画」を運営する当社、株式会社スマートデザインアソシエーション(SDA)でも、2019年7月から『LIFORK』上北沢・川崎の2店舗における運営を、業務委託という形でお手伝いさせていただいてきました。
▲LIFORK川崎(オープン当時)
そしてこのたび、すべての拠点において当社が運営のお手伝いをさせていただくことが決定。新たにSDAとして『LIFORK』の運営スタッフを募集する運びとなりました。
募集にあたり、改めてお話を伺ったのは『LIFORK』の企画・運営をされているNTT都市開発 商業事業部LIFORK担当課長 営業・MD担当の金子昌徳さんと、課長代理の佐藤未央さん。『LIFORK』の立ち上げ当初からブランドを育ててきたおふたりです。
聞き手として当社の窪田、また上北沢・川崎の『LIFORK』運営担当である当社の幸若も交え、『LIFORK』に込められた思いについてお話を伺いました。
それ、「楽しい」の?
窪田:まずは『LIFORK』の成り立ちから伺っていきたいのですが。『LIFORK』の構想が立ち上がったのはいつごろでしょう?
金子さん:もともとは2016年頃に、会社で新プロジェクトを立ち上げる話が出たのが発端です。当時は、シェアオフィスやコワーキングスペースの立ち上げを他社でもやりはじめていたころ。働き方改革という言葉も聞かれはじめ、今後も需要は増えていくだろう、と私たちも業界研究をはじめたんです。
後発で参入する自分たちは、どういう発想でいくのか。そう考えて行き着いたのが、「働く」だけではなく、「生き方」にまで焦点をあてることでした。そこで“LIFE”と“WORK”をかけあわせ『LIFORK』という名前になったんです。その第一弾として、2018年の4月に秋葉原と大手町の『LIFORK』をオープンさせました。
窪田:なるほど。“LIFE”と“WORK”で『LIFORK』に。コンセプトについて、もう少しくわしくお聞かせいただけますか?
金子さん:はい。立ち上げた時に決めたのは「はたらくって、たのしい」というコピーでした。当時もワーク・ライフ・バランスという言葉はありましたが、それは「残業をあまりせずに自分の生活も楽しむ」ようなイメージだったんです。
そうではなくて、「働く」が全部楽しくなれば、それ自体が遊んでいるようになるよね、と。そんな考えで生まれたのが「はたらくって、たのしい」というコピーでした。そこから、「どんな空間だったら楽しいか?」を一つひとつ、考えていったんです。
窪田:たとえばどんなことに取り組んでいったのでしょうか?
金子さん:たとえば、音楽。一般的なオフィスって、シーンとしていますよね。でもベンチャー企業のオフィスなどを見に行くと、音楽が流れていたりして。そのほうが楽しいね、じゃあ音楽は流そうよ、とか。あとは休憩時間に遊べるように、ラウンジにボードゲームを置こうよ、とか。
それからコーヒーも、ボタンを押したら出てくる機械はあるけれど、それは楽しいか?で考えると、楽しくはないよねと。じゃあコーヒーは手で入れるようにしてみよう、とか。そうやって一つひとつ、「それ、楽しいの?」をベースに考えていきました。
▲持ち運び式スピーカー
窪田:すべての判断基準が、“楽しいかどうか”なんですね。
金子さん:そうです。だから今座っているこの椅子も、クッションが違うし、色も違う。
窪田:たしかに気になっていました。予備椅子もすべて違いますね。
金子さん:それも、自分の好きなクッションに座ったほうが楽しいよね、という発想からなんです。
世界中を、変えていく
佐藤さん:一般的なオフィスで感じたのは、「誰も、何も選んでいない」ということでした。与えられた場所で、与えられた椅子と机とパソコンで仕事をする。自分もかつてはそれを当たり前に思っていた。でも考えてみたら、それって奇妙だなと感じたんです。これだけ選べないと、人間はもう考えることをやめてしまうんじゃない?と思えてきて。
だから内覧で『LIFORK』を案内するときも、「選ぶ」を伝えるようにしています。「ここはクッションが違うから、自分で選んでくださいね」と。それは、自分たちの会社に帰ったときに、「選ぶ」が増えていくといいなと思うからです。
たとえば『LIFORK』の会議室には、長時間の会議を「楽しく」防ぐために、30分砂時計が置いてあったりする。それを見学のときに見て「いいな」と思ったら、帰りにどこかで砂時計を買って、自分のオフィスでやってほしいんですよ。
つまり『LIFORK』を通して、「働くってこうしたら楽しいんじゃない?」を考えるようになってほしい。全員で意識を変えないと“働き方改革”はできないと思うので。そこまでやってみよう、という思想が、立ち上げからあります。
窪田:会員さんだけではなく、社会全体を見据えて。
佐藤さん:世界中を変えていく、という意識で。
窪田:世界中を変えていく。これまで複数店舗を運営されてきて、現状での達成度やこれからの課題など、どのように考えられていますか?
金子さん:私たち商業事業部でもっとも手をかけた秋葉原Ⅰと秋葉原Ⅱは、予想以上に支持いただいていて。入居率はどちらも100%、現在は入居待ちをいただいているくらいなんです。だからまずひとつ、自分たちの仮説が合っているのは確認ができた、と。
でも、求められるものは場所によって変わるかもしれない。だからこれからは他の拠点も含め、自分たちの仮説を検証し直していこうとしています。そうして拠点を広げ、『LIFORK』の発想に共感する人が増えれば、世の中も変わっていくだろう、と。
▲LIFORK秋葉原Ⅰ
窪田:世の中の働き方が、変わっていく。
金子さん:はい。日本で浸透するのはそう簡単ではないと思うんですよ。でも、やり続けるしかない。変わるまで、やり続ける。『LIFORK』は“LIFE”をつけた時点でもう、その宿命を追っているんです。
目の前の人に寄り添う、その先に
窪田:現在運営されている6店舗は、それぞれ特色も違うのだとか。
金子さん:そうですね。たとえば、NTTの局舎を再生した上北沢や川崎の『LIFORK』は、決していいロケーションではないんです。それでもその場所を選んで来てもらうためにはどうするか。そこを一つひとつ考えて特色を作っていく。
今、上北沢ではアウトドア風の空間を作っています。その中でも、人工芝のスペースでは靴を脱ぐ、と決めたりして。一見面倒に感じると思うんですが、ちゃんとみんな靴を脱いで、コーヒーを入れにきたりしているんですよ。
いざ靴を脱いで人工芝の上を歩くと、ちょっと気持ちよかったりもして。瞬間的にでも“WORK”から“LIFE”に切り替わる。そんな設計を目指しています。
▲LIFORK上北沢(オープン当時)
窪田:細部の一つひとつにも、コンセプトが散りばめられているんですね。ちなみに、拠点ごとにユーザー層も違いますか?
金子さん:そうですね。大手町は比較的固めの企業が多いですし、秋葉原はITやアニメなどの業界の方、また個人事業主の方も多いですね。『LIFORK』は法人・個人を問わないので、多様な方が集いやすいです。
あとは出るのも簡単ですよ。たとえば人によっては「LIFEの部分はいらない、働くことだけに集中したい」という方もいると思うんです。そういう方には最初の時点で、他社の運営するシェアオフィスをおすすめすることもあります。
▲LIFORK大手町
窪田:他社のご紹介をされることもあるんですね。
金子さん:その方の「働き方の最適化をしたい」と思っているので。それに、長いスパンで考えるんです。たとえばある人が事業を立ち上げて、最初はひとりでがむしゃらに働く時期だとすると、もしかしたら今は『LIFORK』ではないほうがいいかもしれない。
でもその人が社長になり、3人の部下を雇ったとき、『LIFORK』に戻ってくる可能性もあるんですよ。「楽しい」を部下に感じさせられないと、会社は永続しないので。だから目の前の利益にまどわされず、一人ひとりとちゃんと話していくことが大切です。