【その後のストーリー】札幌市役所という安定職を辞め糸島移住。求めたのは自分らしいスタイル。

「その後のストーリー」は福岡移住計画で掲載させていただいた求人情報がきっかけで、その職に就いた方の、その後の物語を紹介するコーナーです。

2016年5月に飛梅で掲載されたこちらの求人を機に、12年勤めた札幌市役所を辞めて糸島へ移住、「またいちの塩」で知られる新三郎商店(株)が展開する飲食・物販部門店『イタル』『季節屋』で働いていた山田圭太さん。2018年8月に退職され、現在は奥様である沙織さんとともに、『森とコーヒー。』というコーヒー関連事業をスタートされています。

取材に伺ったのは、糸島市にあるご自宅。玄関に入ると、ずらりと並んだサーフボードが出迎えてくれます。リビングには、ふわりと漂うコーヒーのいい香り。窓から見える緑が心地よい空間で、新たな夢への一歩を踏み出したおふたりに、これまでのこと、これからのことについてお話を伺いました。

札幌市役所を辞め、糸島移住を決意

―移住前のお仕事について教えてください。

圭太さん:出身が北海道で、札幌市役所に12年勤めていました。大きく3つの部署に、4年ずつ所属していて。最初の4年は区役所で窓口メインの健康保険の仕事。そのあとは環境関連の部署で労務管理として4年、さらに経済観光局に移って、総務や経理の仕事をして4年を過ごしました。

―そこから、転職や移住をしようと思ったきっかけは、何だったのでしょう。

圭太さん:実はもともとは消防士になりたくて消防の試験を受けたんですが、落ちてしまったんです。その後、札幌市役所で働きはじめるようになってからも、もう一度消防の試験を受けようかと思ったりもしていて。でも、仕事をしながらの勉強はなかなか続かず、結局そのままずっと働きつづけていたんです。ただその間もずっと「他に自分ならではのことでやれることはないのかな」と漠然と思っていました。そんな中で、こちらへ移住するきっかけになったのは、妻との出会いです。

―奥様との出会いがきっかけですか。

沙織さん:夫とは、共通の知人を通して知り合いました。そのころ、わたしも札幌で働いていたんですが、当時勤めていた仕事をずっと続けるのは何か違うなと思っていて。お付き合いを始めて話すうちに、“自分たちがもっとやりたい仕事をやってお金を得るような暮らし方もいいんじゃないか” と思いはじめたんです。ひとりでは無理でも、ふたりならできるかもしれない、って。
それで結婚して、話を煮詰めていって『森とコーヒー。』というコーヒー屋を立ち上げようと決めました。どちらも仕事を変えてゼロからのスタートなので、じゃあ住む場所も変えて「住みたいところに住んで、やりたい仕事をやろう」という話になって。

―移住先としては、いろいろな場所を検討したのでしょうか?

圭太さん:いや、場所はあまり検討していなかったです。旅行で妻が糸島に来たことがあって、いいところだったよという話から、じゃあ見てみようか、と見に来て。妻が言ったとおりすごくいい場所だったので移住を決めました。

―そこで「またいちの塩」や『イタル』の求人のことも知ったのでしょうか?

圭太さん:最初はふたりとも「海辺でカフェをやりたい」と思っていたので、飲食店の経験が必須だと考えていたんです。それで二度目に糸島に来たときに、福岡移住計画の窪田さんにも相談して『イタル』の求人のことを聞きました。その後すぐに『イタル』に食べに行き、素敵なお店だなと。

沙織さん:レジの男性の方に「スタッフを募集していると聞いたんですけど」と伺ったら、「新しいことにチャレンジしたいんだったらいいかもしれない」と、本当すごくいい感じで対応してくださったんです。こちらへ来て出会う人って、応援スタンスの方が多いんです。それがわたしたちはすごく嬉しくて。ああ、糸島いいなあと。

圭太さん:田舎は排他的というイメージがあり不安もあった中で、このウェルカムな感じが嬉しかったですね。

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糸島移住後の働き方

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