【私たちなりの取り組み】休校期間に生まれた子どもたちへの取り組みと私たちの学び

新型コロナウイルスの拡大に伴い、福岡県を含む1都6県にて緊急事態宣言が発令されました。「移住」に伴う移動や運営するシェアオフィスでコミュニティ創出のため人の集う場をつくってきた私たちにとって、現状の政策はまさに逆方向を向いています。しかしそんな状況の中でも(外出を制限しながら)私たちなりにできることを日々取り組んでいこうと考えています。この記事ではそんな【私たちなりの取り組み】についてのご紹介とそこから得たものについてお届けいたします。

2020年2月27日、子どもたちにとって当たり前だった「学校」という日常が一変することになりました。これは現在も世界的に猛威をふるう、新型コロナウイルスの感染拡大の防止策として、政府による全国一斉休校が要請されたためです。

私たちの周りにも子どもを持つ家庭が多く、「私たちに何かできることはないか」ずっと模索をしていた最中、運営するシェアオフィスの会員さんからとある提案をいただきました。

「小学校の春休み延長の期間を活用して、オンラインで子ども向けに何かやりませんか?」

それが「HOOD SCHOOL WITH(=以下、HSW)」のはじまりでした。

ご提案からわずか10日。HSWは、「子どもとともに、体験しながら学ぶ」をコンセプトに、長期休暇で実施するオンラインの体験型スクールとしてスタートしました。
シェアオフィスの会員さんや、パートナーのみなさんに各時間のリーダーとなってもらい、プログラミングやグラフィックレコーディング、けいざいの教室など約15のコンテンツで実施することができました。

この記事では、HSWの3週間を終えて、「子どもの学びの可能性」について今思うことを2つお話できたらと思います。

1.学校教育とともに子どもを育むこと

このHSWで、各時間をリードするのは、シェアオフィスHOOD天神に関わる様々な職業の個性豊かなメンバーたち。職種もこれまでのキャリアも様々だからこそ、そのリーダーたちが生み出すコンテンツはとてもユニークでした。

▲今回の体験のコンテンツ例

子どもたちは私たちが思っている以上に発想力が豊かで、「こんな風にやってみた!」とか「次はこんなことやってみたい」と次々に思い浮かんだことを話してくれました。HSWのコンテンツは、子どもたちにとって普段の学校とは違う体験だったからこそ、新鮮なアイデアが浮かんできたのかもしれません。

この3週間を終えて私たちが思うことは、HSWのような好奇心に委ねる学びは、”学校での学び”という土台があるからこそ成り立つものであるということ。

当初、「学校では学べないことを体験してもらえそうだよね」なんて話しながら進めてきましたが、HSWのコンテンツは「数の数え方」「ものの名前」「人に伝えるための語彙力」など、いわゆる基礎学力というものがあってこその内容でした。

2. 内省することと人に伝えることから学ぶ

今回のHSWで大切にしたことの1つに「朝の会」と「帰りの会」の存在があります。
思わぬ休校措置だったために、学校に行くリズムをなるべく崩させたくないという保護者のご意見をもとに実施したのですが、「時間のけじめ」でもあるこの時間で、思わぬ効果がありました。

それが、内省することと自分のことを人に伝えるという経験

朝の会では、自分の今日のめあてを発表し、帰りの会ではそれが達成できたかを1人1人話してもらいました。そうすることによって、「今日という1日をどんな1日にしたいのか」という自分自身の気持ちと向き合う内省のきっかけになったのです。

▲HSW中の子どもの様子(朝の会の様子)

「ご飯をたくさん食べる」や「宿題を2ページ頑張る」というめあてを話す中で、「僕もリーダーをやってみたい」という小さな意志も生まれてきました。
本来は、大人リーダーのみの予定でしたが、この小さな意志を大切に「子どもリーダーの時間」を作ってみたところ、この「子どもリーダーの時間」がさらに人に伝える難しさと楽しさを実感する時間になったようです。

「リーダーをやってみたけど、全然上手にできなかった。次はもっと分かりやすく伝えてみたいから、もう一回子どもリーダーやりたい」

という言葉も出るほどに、彼らの人に伝えるという知的好奇心をくすぐる経験になっていたのかもしれません。
自分のやりたいことに気づくこと、それを伝えるというサイクルが、子どもたちの好奇心を燃やし続けるきっかけになるのだと思います。

▲HSWのプログラミング教室の様子

子どもに体験と学びを、と始めたこのHSW取り組みでしたが、気がつけば私たちの大人の方がこの取り組みや子どもから、アイディアや物事への向き合い方など多くのことを学んだように思います。

世界的にも新型コロナウイルスの終息は未だに見えず、不安な日々が続きます。
しかし、今回の新型コロナウイルスに限らず、近年多発する自然災害など、未曾有の事態はまた起こるかもしれません。
これまで、私たちが「当たり前」と思ってきた物事は、もうすでに、その当たり前の姿を消しつつあるように思います。そうなった時、私たちはこの目の前の今をどのような眼差しで見つめ、どのように人と手を繋いでいくのか。今回のHSWで見た子どもたちの柔軟さや、できないことにも果敢に飛び込み挑戦する気持ちがヒントになるのだと思います。

最後に、HSW最後の振り返りの際に子どもたちと「5年後のわたしに伝えたいこと」というテーマで自分の考えを伝え合いました。

こちらに書かれた5年後の未来、彼らと楽しい未来の姿を見られるかどうかは、私たちの今日の選択にかかっています。
誰もが厳しい状況下ではあるけれど、未来への希望を捨てず、どんなに小さなことでも今私たちができることを積み重ねていく。きっとそれが未来の子どもたちの明るい景色に繋がっていることを願って、歩みを進めたいと思います。


▲最後のプログラミングで子ども全員が作った「お花見」の様子

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