IT・クリエイティブ界隈の盛り上がりが注目を集める福岡市。福岡市へ進出する企業や福岡発で事業拡大していく企業も多く誕生し、さまざまなメディアでも取り上げられる一方で、人材不足は全国共通の課題でもあります。そこで年度内の特集シリーズとして、福岡市内のIT・クリエイティブ企業の求人情報を厳選してお届けします。
福岡のWeb業界の中で、技術力が高く注目されているのが、2012年に創業した株式会社キャッチアップです。代表取締役の江頭竜二さんがご自身で開発した「baserCMS」をを使ったウェブサイトの構築をはじめ、主にWebシステムの開発を行っている会社です。現在はエンジニア・ディレクター・PRを募集しているとのことで、江頭さんにお話をうかがいました。
“一緒に”“共に”という気持ちを大切に
――Web系の会社が多い福岡ですが、その中で“キャッチアップらしさ”とはどういったところでしょうか?
常に寄り添った提案というのを大切にしています。Web系というと横文字ばかりが並び、「何をいっているのかよくわからない」なんていうイメージを抱いている方も多いと思うんです。どんなプロジェクトも、ヒアリングにウェイトをおいてクライアントと共にチームになってやっていこうということが、弊社の企業理念【一緒に“できる”を創り出す】ということにつながっています。
――キャッチアップの顔ともいえるオリジナルのオープンソース「baserCMS」はどのように開発されたんでしょう?
僕自身2007年に独立しましたが、リーマンショックの煽りを受けて仕事が激減し、食えない時代をしばらく過ごしました。毎日98円のレトルトカレーばかり食べていましたからね(笑)。そんな中、これまでに培ったノウハウを活用して、Webサイトの制作プラットフォームとしてのCMS「baserCMS」を開発したんです。仕事がないという焦燥感の中、寝る間を惜しんで死にもの狂いでつくりましたね。
――その時の熱量がそのまま、今のキャッチアップの勢いにつながっているのかもしれませんね。今回募集するのはどのような職種でしょうか?
弊社は「エンジニア集団」と謳っているので、やっぱりエンジニアを主役にしていきたいんですよね。だからまずエンジニアを募集します。そして、エンジニアをサポートするディレクター、それからもうひとつ。僕たちは、ものを売りつけるという行為はしたくないんですよ。甘い考えかもしれませんが、知名度を上げることによって引き合いを増やしていくっていう営業戦略をとっているんですね。必要がないものを必要ないと思っている人に売りたくないじゃないですか。だから常に“丁寧にいいものをつくる”というのを心がけていて、それを世の中にプロモーションしてくれる、PR担当者を募集しています。
――これまでも「営業」という肩書の人はいないんですか?
いないです。考え方ひとつかもしれませんが、営業的な動きをしている人はいます。ただ、仕事をとってくるというよりは人脈を広げて、伝えるという作業をしているので、エバンジェリストと呼んでいます。弊社の技術力はもちろんのこと、仕事に対する姿勢や、プロダクトなど、いいものはいいと伝え、できないことはできないと誠実に伝えることがエバンジェリストの役割です。お仕事のご相談をいただき、弊社ではお受けできない分野に関してはできる会社を紹介するようにしています。せっかくご縁をいただいたのですから、何かしら役に立ちたいじゃないですか。
――名刺に東京支社の住所も書かれていますが、支社はどういう機能を果たしているんですか?
僕が月の半分は東京に行って、エヴァンジェリスト活動をしているんです。というのも、IT技術は日進月歩なので日々新しいものがバンバンでてくるんですよね。エンジニアは興味を持って新しい技術を勉強するわけですけど、新しい技術が福岡まで浸透するのに時差が生じたり、予算だったりの関係で、なかなかクライアントさんが新しい技術の採用にGOを出してくれないことも多いんです。それを、福岡を拠点としていることにおいての課題のひとつだと思っていて。だから東京の仕事を積極的に入れるようにして、新しい技術に触れる環境を用意しているんです。いずれは東京支社も人数を増やしたいですね。