【SALTな人vol.4】 切磋琢磨して成長! 慣れ親しんだ場所で新たな挑戦。

2015年4月、福岡市西区今宿に誕生した海辺のシェアオフィス『SALT』。このシェアオフィスは、私たち「福岡移住計画」が運営しています。オープンしてから4年が経過し、『SALT』にはどのような方々が入居し、日々空間を共有しているのか。シリーズ「SALTな人」では、利用者の視点から『SALT』という場のリアルについてお話を伺います。

今回インタビューに登場して頂いたのは、雑誌/ホームページ/デジタルサイネージなどを手掛ける株式会社ビッグバンコーポレーション代表の藤崎 進一(ふじさき しんいち)さん。
藤崎さんは現在SALTのあるこのビルにオフィスを構えていた株式会社ブロスコーポレーションでバイク情報誌の編集長をされていました。今回は昔からこの場所を知る藤崎さんにSALTが誕生する前のお話、SALTの印象、SALT周辺の町や環境の変化についてお話を伺いました。

――まずはご出身地を含めた自己紹介とお仕事内容を教えて頂けますか?

福岡市の城南区出身、昭和47年生まれ47歳です。専門学校への進学で2年間ほど京都に住んでいましたが、卒業後は福岡に戻ってきました。会社員(ブロス)時代は宮崎、東京、大阪と単身赴任していた時期もありましたが、自宅はSALTから2駅隣の周船寺に、かれこれ20年以上も住んでます(笑)
仕事はWebシステム構築やオリジナルCMS型ホームページ制作、最近では次世代型デジタルサイネージのソフト&ハード製作…とこれら3本を柱とする株式会社ビッグバンコーポレーションというベンチャー企業の代表を務めてます。
現在は僕を含めてスタッフ3名で、それぞれリモート勤務の形態をとって運営しています。

SALTのある今宿近辺にお住まいの方には、中古車情報誌「オートブロス」・「バイクブロス」に在籍していた方と言った方が伝わるかもしれませんね。

慣れ親しんだビルでの原点回帰

――藤崎さんが編集長をなさっていたバイク情報誌「バイクブロス」は、SALTができる以前にこちらのビルが編集部だったとお聞きしましたが…。

実はそうなんです(笑)このビルは、二輪・四輪・不動産などの情報誌を制作、発刊執り行っていた株式会社ブロスコーポレーション(※後に二輪情報を主軸とする株式会社バイクブロスに組織変更)の自社ビルで、1Fがカフェ(ブルーボッサ)、2F:受付&オペレーション部、3F:バイクブロス編集部&不動産誌、4F:制作部、5F:オートブロス編集部、6F:総務部、7F:社長室となっていました。SALTが誕生する遥か前からこのビルに長年通っていましたので、とても思い入れのある場所ですね。


――なるほど、そうだったんですね。では藤崎さんご自身の経歴などについて、もう少し詳しく教えて頂けますか?

僕がバイク雑誌編集の道に進んだのが23歳の頃でした。でも、最初からエディターやライターを目指していたという訳ではなく、小さい頃からバイクやクルマが大好きで、中学生の頃から将来は工業デザインを専攻したい…という風に考えるようになっていました。
高校卒業後はカーデザイナーを目指して学科でFJ1600マシンも取り扱う専門学校へと進学しました。当時、こうした特殊な専門学校は全国に3校しかなく、また実家が呉服屋を営んでおりまして、親父が仕事柄京都に足を運ぶ機会も多かった為、由良玲吉さん(カーデザイナー:由良拓也さんの父)も設立に携わった京都のカーデザイン専門学校で2年間インダストリアルデザインの基礎を学びました。

――カーデザインを学んだハズなのに、何故その道を進まなかったんでしょう?

“ロストジェネレーション”という言葉をご存知ですか? 90年代前半から00年代前半のバブル崩壊後の就職氷河期世代の事です。池井戸作品的に言えば“ロスジェネ世代”なんて呼ばれたりもしますが、僕たちの年代がちょうどこれに当て嵌まります。

――「ロスジェネ世代」ですか。そういえば、多くの企業が10年くらい1人も人材を採用していない時期があったと聞いた事がありますが…。

まさにその“第一次世代”が僕たちでした。先輩の代までは大手企業から学校にたくさんの求人が集まって来ていたのに、僕たちの学年がいざ卒業って時に、それまでの数十分の一しか求人が来なくなって、特に自動車メーカーのカーデザイナー枠なんて本当に狭き門で…その枠に入れるのは有名美術大学のトップレベル推薦か実務経験のある即戦力になる人たちくらいで、僕たち新卒レベルでは到底太刀打ち出来ませんでした。
それからはカーデザイナー枠にこだわらず、様々なデザイン職種で何十社も受けましたが、結果的に採用には至らず、泣くなく福岡の実家に帰ってきました…まさに都落ちですよ(笑)。

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