久留米民間初のシェアオフィス『Mekuruto』 誕生。“めくる”先に見据えるもの。

2018年1月26日(金)、久留米市にオープンする『Mekuruto』は、福岡移住計画と久留米移住計画が共同運営する久留米市民間初のシェアオフィスです。JR久留米駅から徒歩8分のところにある古いビルをリノベーションした空間は、ただ働くだけの場所ではなく、久留米をはじめ筑後地域のさまざまな地域資源と、それらに関わる人々にスポットを当て、世界中に発信するメディアとしての役割を持つものとなります。
この度、晴れてオープンするシェアオフィス『Mekuruto』。今回は一部運営メンバーのご紹介とこれからこの場にかける想いをお届けします。

—まずはじめに、運営メンバーの皆さんがどういった方なのか、所属やご出身地、簡単な経歴を教えてください。

鎌苅:「福岡移住計画」で不動産事業を担当している鎌苅です。大阪出身で、大学は別府。東京の不動産会社を経て、転職をきっかけに福岡に来ました。

啓祐さん:久留米移住計画」の半田啓祐です。久留米市出身で、中学高校は熊本。福岡市内の大学卒業後、東京の会社に就職しましたが、実家の不動産管理の仕事を手伝うため久留米市に戻ってきました。今は弟と一緒に 『H&A brothers』を立ち上げ、アパート管理やリノベーションなどを行なっています。

満さん:弟の満です。同じく久留米出身で、東京の大学で建築を学んだ後、不動産会社に就職しました。兄を手伝うため、久留米と東京の2拠点生活をしていましたが、2013年に久留米に戻ってきました。

※啓祐さん(左)、満さん(右)

おきなさん:「久留米移住計画」のおきなまさひとです。久留米市出身です。高校中退後に東京へ行き、21歳で久留米に戻ってきてから、実家の中華料理店を手伝いながらまちに関わっていくようになり、『vision A real』を立ち上げました。

上河さん:久留米市役所の上河です。大牟田出身ですが、久留米の高校に通っていました。福岡の大学を卒業後、東京の銀行に就職しました。一昨年、久留米市役所に転職し、今は創業支援などを担当してます。

—生まれも、育ちも、そしてお仕事も、さまざまバックグラウンドをお持ちの方が運営メンバーに関わっていますね。ちなみに、「福岡移住計画」と「久留米移住計画」は、どのような関係性なのでしょうか。

鎌苅:「福岡移住計画」と「久留米移住計画」は、“親戚のお兄ちゃんと弟”みたいなものです(笑)。近いようで、程よい距離がある。僕らは「福岡移住計画」という名を冠していますが、福岡県内すべてを網羅できるわけじゃない。移住希望者の希望を聞いて、それぞれの思う“福岡”を紹介していくのが役割だと思っています。

満さん:都会がいい人は、そのまま福岡市内にいるだろうし、もう少しゆったりしたい人は久留米に来るかもしれない。地方で暮らす第一歩の場所として久留米を選んでいただき、そこから八女やうきはなど、自分の暮らしにあう街を探してもらえればいいと考えています。そのお手伝いをするのが「久留米移住計画」です。

上河さん:久留米市はサイズ感がちょうどいいと思うんです。大きくも、小さくもないし、都会でも、田舎でもない。だからこそ、「都会の生活は疲れるけど、田舎すぎるところは嫌」という人たちの受け皿にぴったりだと思うんです。

—今回オープンする『Mekuruto』はどのようなきっかけで生まれたのでしょうか?

鎌苅:『Mekuruto』の入っているビルのオーナーさんから、「ビルとその周辺地域の価値を上げて欲しい」という依頼が福岡移住計画にありました。久留米の繁華街から遠いし、どうしようか悩みましたが、オーナーさんの情熱に惹かれ、引き受けることにしたんです。

満さん:鎌苅さんから話を伺ったとき、実は僕たちも最初は断りました。立地やサイズ感などを考えてみると、うまくいくプロジェクトに思えなかったんです。でも、オーナーさんに会って話を聞いたら、すぐに考えが変わりました。オーナーさんの熱い思いをぜひ一緒に実現させたいと思うようになったんです。

おきなさん:このプロジェクトに命が吹き込まれたのは、上河さんが『Mekuruto』という名前をつけたとき。みんなが同じ方向を向いた瞬間ですよね。あれは、忘れられないなぁ。

上河さん:「名は体を表す」ではないですが、プロジェクトに命を吹き込むために、名前をつけるのが先決だと思いました。『Mekuruto』は、「久留米=kurume」を入れ替えたものに、方言の「〜と」の「to」をつけました。

おきなさん:物事は一気に変わらないじゃないですか。本のページを1ページずつめくるように、久留米から、九州へ、西日本へ、そして世界へと物事を変えていければという願いが込められています。

—『Mekuruto』には、地域メディアとしての役割があるということで、今後、この場にかける想いを教えてください。

おきなさん:『Mekuruto』のスタッフは、久留米絣をはじめ、この地方ならではの地域資源に取り組んでいる人がたくさんいます。そんな人たちにフォーカスし、Webサイトの中で情報発信をしていきます。そして、『Mekuruto』に来てもらうと、彼らとリアルな交流をすることができます。そうやって生産者や作り手、地場企業、クリエイター、学生など、さまざまな人々が出会い、交流することで、ここから新しい発想や仕事が生まれていくんじゃないかと思っています。

啓祐さん:久留米やその周辺には、おもしろい場所、おもしろい人がたくさんいる。でも、今まで上手に情報発信されていないので、知られていないだけ。リアルに発信していったら、久留米に、筑後地方に興味を持ってくれる人が増えていくと思うんです。

上河さん:行政の立場としても、『Mekuruto』の今後にとても期待しています。いろいろな人々が集い、化学反応を起こし、新しい“何か”が生まれる空気感がここにはあるんです。

おきなさん:久留米には5つ大学がありますが、「久留米には仕事がない」と90%以上が久留米市外へ就職してしまうそうです。一方で、久留米の中小企業はなぜか福岡市内の学生にアプローチをする。このような学生や企業が『Mekuruto』きっかけで出会ってもらったら、久留米は変わるんじゃないかな。

鎌苅さん:オーナーさんの想いとしてはに「ビルとその周辺価値を上げてほしい」ということ。『Mekuruto』が成熟されることで、ビルの価値は変わっていくだろうし、地方で問題とされている仕事も生み出すことができるようになっていく。そんなモデルケースをみんなで作っていきたいですね。

さまざまな人や仕事と、地域が出会うシェアオフィス『Mekuruto』には、カフェやライブラリーも併設されているので、誰でも気軽に立ち寄ることができます。久留米の、筑後地域の新しい1ページを、あなたも一緒にめくりませんか?

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