友との出会いがきっかけで。
5年ぐらい前、東日本大震災を機にこちらへ移住されてきたお母さんたちとの出会いがあって、友達になりました。それでビーガンと言う形での食との関わり方を知って、それがすごく腑に落ちたんです。例えばお肉は私自身は口にしますが、お肉を扱う事に長けていない。それはもう職人と呼べる位の技術がいると思うので、そうした料理は提供しません。でも、ビーガンの考え方をベースに置いたら、自分が安心して気持ち良くお料理を作って提供出来るなぁと思ったんです。それと・・・前職の同僚で、料理人をしている人がいるんです。その人の、料理と向き合う姿勢、心を込めたものをきちんと提供することが大切という姿勢にすごく感動して、私自身はまだまだ未熟ではあるんですけれど、環境のことや安心な食べものって何だろうっていうようなことを、“食べること”を通してお伝えできるようになりたいと思ったんです。尊敬出来る友達と出会えて、自分の考えが明確になったんです。そんな頃に、オーナーのお2人が、[甘木エリアで、自分たちがゆっくり珈琲を楽しめるような場所を立ち上げたい]と企画されている事をうかがって。確かに、甘木には私たち世代がゆっくりと集まったり、1人でも楽しめるようなカフェって無くて。それで、私も参加させていただこうと思いました。
―なるほど。ちなみに、ビーガンとはどんなお料理か、改めて説明していただけますか?
動物性のもの・・・肉、魚、卵、乳製品、それらを含むものを使いません。うちのお店の場合、プリンには動物性のものも使っていますが、ランチには使わずにご用意しています。スイーツも1種類はビーガンのものです。それと、あともう1つ心がけているのが、なるべく地のものを使うことです。朝倉・うきはで揃えて、そこでなければ県内で、そこでなければ北部九州で・・・という形で、なるべく近距離の生産者さんのものを使っています。使うことで、そうした作り手の方々へのささやかな応援になると思って。例えば・・・お米はうきは産減農薬米、お塩はいくつか使っているのですが、1つは糸島のまたいちの塩です。あと、珈琲豆はもう何年も前から“いつか自分でお店をやりくり出来るようになった時は、絶対に使わせてもらおう!”と心に決めていた豆岳珈琲さんのもの。オープンしてすぐだったんですが、豆岳珈琲さんにイベントをしていただけた時は、本当に嬉しかったです。
―今、30代前半でいらっしゃいます。お友達との出会い含め、色々な経験から「こうしていきたい!」という目標もあると思います。例えば・・・3年後、どうしていたいと思いますか?
顔の見える作り手の方々ともっとお取引出来るようになっていたらなぁと思います。それと、ランチでお出ししている料理の調理法などを、お客様に質問してもらえたら嬉しいです。その方の日常に入っていくことが出来るっていうふうに思うので。そんなやりとりが出来る場所に育てることが出来たら、嬉しいと思います。
取材の間にも1人、また1人とお店を訪れる方が。ゆったりと会話を楽しんでも良いし、1人静かにその空間と時間を楽しんでもいい。Cafe mii・田中さんが「美味しい」をふるまう心地よい日々、これからじっくりと育っていくのですね。楽しみにまた伺おうと思います。
【Cafe mii】
https://www.facebook.com/Cafe-miiミー-164221180612659/
福岡県朝倉市頓田531-2
TEL:0946-21-2279
営業時間:11:00〜17:00
定休日:水曜日+不定休