“嫁探し”からはじまった若手事業家のアドレスホッパーな暮らし方。

今回お話をうかがった森澤僚太さんは、Web系の会社員から25歳で独立起業、国内外を転々としながら居住地とパートナーを探すためアドレスホッパーとして旅をスタートしました。その最初の地が、ここ福岡。私たち福岡移住計画が運営する今宿の民泊施設『森の家』に住み、同じく運営する海辺のシェアオフィス『SALT』を仕事場として2週間お試し滞在することに。短期ながら福岡暮らしでどのような出会いがあったのでしょうか。

ーご出身は大阪で、来福する前は東京でお仕事をされていたんですよね?

そうですね。2016年に株式会社アカツキというモバイルゲーム事業会社に新卒で入社し、メディア制作、ゲームの運用などマルチに経験を積みました。翌年に、大阪時代の仲間がスタートアップで起業するということで、僕自身ももう少し冒険がしたくなり転職することにしました。株式会社Popshoot(ポップシュート)という会社です。ブロックチェーンに関連するアプリの開発などフィンテック関係の事業で、僕は人事などに携わっていました。そんな中で、動画配信のプロデュース業が面白いと思うようになり独立。法人化までしましたが、色々と折り合いがつかず2018年末に頓挫、全くの白紙になりました。

ー目まぐるしく濃密な2年間だったんですね。白紙になったタイミングで、今年の初めに来福されたんですね。

白紙になりこの先のことを社会人の先輩方に相談をさせていただき、自分はどうしたいのかと考えた時に「これはチャンス。できる可能性は全てやってみよう」と思い立ちました。さらにある方からは「魔法が使えたら何をしたいか?」と質問され、優先順位の一番が“嫁探し”、パートナーを探すことだと思ったんです。地方に住んでみたい想いもありました。住みたいけれど住んだことがない場所がたくさんあるなと。そこで、住んでみたいと思いついた場所を順番に2,3ヶ月ずつ転々としていくことにしました。「住む」という定義は難しいですが、地元の生態系を味わうには最低1ヶ月は必要だと思いました。まずは福岡から沖縄、北海道、タイ、イギリス、アメリカに行こうと計画して旅をスタートさせました。

ー福岡でのご縁はどうやってつないでいったんですか?

福岡に直接的な知り合いはほとんどいなかったので、東京でお世話になっている方に福岡の方を紹介していただいたんです。そこから僕の旅は始まり、どんどん広がっていきました。

ー私たち運営の民泊施設『森の家』と海辺のシェアオフィス『SALT』はどうやって知ったのですか?

福岡に来てからシェアオフィスを探していて、ネット検索していたら『SALT』がヒットしました。当初はマンスリーマンションを借りようとしていたのですが、家賃10万円以上と結構高かったことと、自分の居心地の良い空間を持つことは福岡の人との交流が広がらなそうだなと思ったんです。それなら、東京の生活とあまり変わらないことがイメージできてしまったので、アドレスホッパーをすることにしました。最初の1ヶ月、ホテルや知人の家を転々として気づいたのは、家がないとキツイということです(笑) 家って大事だなと。意外と暮らしはシステム化されているんですよね。歯ブラシひとつとっても置き場所が決まっています。いちいち取り出す行為はわずらわしいと気づきました。その時に『SALT』のコミュニティマネージャーである野上さんに2週間のお試し滞在を提案いただき、2月の中旬から入居しています。

ーあと数日でお試し滞在も終わりですね。今宿の暮らしはいかがですか?

森の家は平屋の古民家なのですが、温かみがありヒノキの香りがするんですよ。それがすごく心地良いです。お風呂もヒノキなんです! 今宿駅から徒歩15分ほどなのですが、山の中という感じで、家までの道はなんとも田舎っぽく、それでいて九大学研都市駅の方に行けば大きなショッピングモールもあり、なんでも揃って住みやすいですね。今宿・九大学研都市は気に入りました。住みたいなと思います。

ー福岡での暮らしと仕事を体験してみて、良い面・悪い面などどんな感想を持たれていますか?

デメリットは、名刺がわりになるような次の仕事につながるチャンスはやはり東京の方が多いことです。金額も東京の方が単価が高いですね。エンジニアなどリモートで東京から仕事をもらえる職種なら良いなと思います。メリットは、人と人の距離が近いことです。隣で飲んでいた人と街中で後日バッタリ再会して驚きました。それだけ狭いので、陰で悪口も言いにくく、心が通ったコミュニケーションを取るシーンが東京よりも多い。利他的というか、心にゆとりがある人が多く、温かいコミュニティだなと感じました。地方都市の良いところだと思います。あとは、皆さん言われることかもしれませんが、ごはんが美味しいですし、生活のコストも安いので住みやすいと思います。

ー福岡移住のイメージはつきましたか?

現実的に今すぐは考えていないのですが、将来的な可能性としてはかなり住みたいです。理想は多拠点生活です。インドのOYOなどのサービスも出てきていますから、福岡、東京、沖縄などいくつかの場所に拠点を置くことは実現できるんじゃないかなと考えています。

ー短い期間だったと思いますが、思い出に残ったことを教えてください。

一番は彼女ができたことです。

ーそうなんですか!! 最初の土地でミッションコンプリートですね!

そうなんですよね(笑)。あとは、仕事を取ったことです。今はアカツキ福岡で採用担当として人事の仕事をしています。その社長と熊本のエコビレッジ『サイハテ村』に行ったことも印象に残っています。創設者の工藤真工さんを始め、人生観が深い人が多く、普段出会わない人に出会えたことで、こういう生き方もあるんだなと考えるきっかけになりました。今回の旅の目的のひとつが、福岡の経営者と出会うことだったのですが、立ち飲み屋やスポーツジム、温泉で経営者と知り合えたことも大きかったです。中には50代で起業して今、80代という女性経営者もいらっしゃいました。今回の福岡の旅は、相当引きが強いです(笑)。

ー福岡滞在後は一度東京に戻ることにされたんですよね。今後、チャレンジされたいことは何ですか?

実は、ポップシュートに戻ることにしたんです。大阪時代の仲間と一緒に冒険したい、やりきりたいという気持ちが自分の中に残っていて、昨日決めました。大切な仲間の彼らと会社を黒字化して、上場なのか海外進出なのかわかりませんが、ゴールを決めて挑戦したいと考えています。
中長期的には会社を買いたいです。今回の旅で出会った高齢の経営者の方の話を聞いたのもきっかけの一つだったのですが、今、団塊の世代の経営者の後を継ぐ後継者が不足しているんです。黒字であっても会社を畳まざるを得ない状況もあるようです。僕は虚業より実業派といいますか、なるべく目に見えて消費者の方への価値貢献ができる事業がいいなと思っていて、1店舗の居酒屋や町工場など、小さくても地元に根付いている事業にはとても魅力を感じます。そういった、既に“ありがとうの循環”に乗っているような事業で、今ある良い会社を残すことに貢献できればと思っています。

ー最後になりますが、これからの暮らしを模索されている方に向けてメッセージはありますか?

主に東京で働いている人に向けたメッセージになってしまうかもしれませんが、セミリタイアというか、1、2ヶ月福岡でリモートワークしながら少し休息してみるのは、意外と人生において有意義な時間になるんじゃないかなということです。福岡はちょうどいい土地ですよね。仕事も見つけやすいと思いますし、すぐに田舎の方にも行けて、ごはんも美味しいですし。
今回の僕の旅のテーマは「なんでもアリ」。人生の選択肢を広げる上で「これもアリなんだな」という体験を一度しに来てみるのはいいんじゃないかなと思います。

福岡移住計画では、運営するシェアオフィス・民泊施設を利用した短期滞在型のプランもご用意しております。ご利用形態によって内容は異なりますので、こちらのお問い合わせよりお気軽にご相談ください。

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