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コミュニティ ひと レポート

【HOOD天神より】〈イベントレポート〉Work&Local around30 vol.05 「福岡ローカルナイト!」

2016.11.4  

アラサー世代が考える働き方についてのイベント『Work&Local around30』。
5回目のテーマは「福岡ローカルナイト!未来は辺境から拓かれる!」です。

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今回のゲストは3名。「福岡中心地」以外のエリアで面白いことを仕掛けている人たちです。

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【山崎基康】
1984年生まれ。大学卒業後、設計事務所に就職し九州圏の病院や学校の公共建築に関わる。建築やバックパッカー経験を通じ土着の文化や生活に注目し活動している。カラクリワークス株式会社と志賀島−海ノ中道サイクルツーリズム協議会に所属。現在は、レンタサイクル&カフェ「シカシマサイクル」の運営や
空き家バンク「ミチキリ」を地域と共同運営している。

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【谷口竜平】
1980年生まれ。ブランディングディレクター・デザイナー・大家。福岡テンジン大学において5年間、年間50以上行われる“授業”企画を作成するコーディネーター育成を行う。現在、地元宗像の祖父母から受け継いだ家と土地の有効活用事業として、“むなかたシェアハウス”や“ツリーハウスプロジェクト”を展開。シェアハウス横に“むなかたシェアラボ”も準備中。

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【橋口敏一】
1985年生まれ。学生時代にフランスの最も美しい村々66村を一年間放浪したことと、山口県萩市の古い町並みや観光まちづくりにふれたことがきっかけで
株式会社ダイスプロジェクトへ入社。普段は店舗デザイン、住宅のリノベーションからまちづくりの企画に至るまで総合的な視点から楽しい「場」づくりに携わる。2013年より社内の部活的な活動としてアナバ不動産を始める。

−(東さん)みなさんの取り組みについて教えてください。

山崎さん:「海外を旅してから日本も旅をして、最後にたどり着いたのが志賀島でした。その時は自転車でゆっくり島を見て回っていて、波止場で漁師さんとも仲良くなりました。そうして感じた志賀島の魅力を伝えたいなと思って、漁師さんとイベントをしたりして、個人でいろいろやりました。

それからカラクリワークスのボスと友達になって、志賀島での活動も続けながらカラクリワークスで働けることになったんです。そして志賀島の空き家を借りられることになったので何をしようかと考えて、僕が志賀島にほしい思ったレンタサイクル屋さんを始めることにしました。島にある自然とかのコンテンツと、手軽に便利に旅をしたい人をマッチングできるとも思いました。そして居場所になるカフェもつけました。志賀島の外から通っていた自分が欲しいものを企画してつくったのが“シカシマサイクル”です。

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https://www.facebook.com/shikashima.cycle/

“シカシマサイクル”の“サイクル”には、島のサイクルを回すという意味も込めました。高齢化や雇用とかの地域課題に貢献できるお店にしていきたいと思ったからです。それから空き家バンクも始めました。小商いでもいいから志賀島で業を起こしてくれる人を基本的に対象にしています。ちょうど昨日、その不動産契約第1号ができて、志賀島にやってきた人がカレー屋さんを始めてくれることになりました。場所は“シカシマサイクル”の斜め向かいです。

志賀島には健康や環境志向の人たちが自然とサイクリングにやってきていたのですが、受け皿がないので地域にお金が落ちていませんでした。そこで観光振興しながら地域とサイクリストとの不協和が起きないようにするために、サイクルツーリズム協議会もつくりました。お店には店長がいて回してくれているので、僕は志賀島でどういったことをできるかを俯瞰して考えています」

谷口さん:「本業は広告デザインの仕事をしています。自分でデザインしたり、ディレクションをしたり。そしてプロジェクトからワークショップ、マネジメントやファシリテーションといろいろやってます。

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それから大家として“むなかたシェアハウス”というのを宗像市の山奥で運営しています。“むなかたシェアハウス”をつくったのは、祖父母が持っていたこの家と山を僕が相続することになったからです。それでどうやって維持していこうかと考えて、改装してシェアハウスにしました。それが2015年の10月でした。
ウッドデッキもつくりました。星も見れるし、6月頃にはホタルも見れるんですよ。今は4人に住んでもらっていますが、実はもう1人住めるので今募集しています。山は7,200坪と広いんですが、不動産価値はほとんどないです。山には畑も田んぼもあるけど自分は農業やらないし、やってもここでは利益はあまりでません。そこで山の維持活用のためにはツリーハウスをつくりました。遊びにきてもらいたいなと思っています。今準備しているのはシェアオフィスづくりです。シェアハウスの隣に納屋があるので、これを改装をします」

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http://munakatasharehouse.com

橋口さん:「20代のころは南区の井尻に住んでいて、井尻で何かできないかなと思って始めたのが“井尻アート化計画”です。例えば公民館と協力して街の中で映画上映をしたり。街全体でやってるというイメージを作りたかったので、映画上映するスクリーンも、使わなくなったシーツを公民館と一緒に集めて、街の人も参加しながらつくりました。そして街の中にある大学生寮の広場で上映したんです。

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それが新聞にも取り上げられて、井尻商店街の中に学生が運営するような地域交流拠点をつくってほしいという依頼がありました。それで“井尻インターナショナルアートカフェ”をつくりました。週末にはイベントもしていたのですが、実はお店は1年くらいしか続きませんでした。お客さんが思ったほど来なくて。それで事業モデルとか地域とのコミュニケーションとか広告宣伝とか、横断する力が必要だなというのを感じました。

今はダイスプロジェクトで建築の設計を主軸にしています。最近は動画の制作ディレクションや広告ディレクションもしたり。あと鹿児島にも関わっていて、肝付町というロケット打ち上げ施設がある町のWEBサイト「ウチノウラキモツキ共和国」を山崎君の会社と組んで、制作から運営までやっています」

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http://space-kimotsuki.jp

内と外への関わり方

−(東さん)ローカルで活動するときに地域とはどう関わっているかとか、関わり方のアドバイスがあれば教えてください

山崎さん:「地域で何かことを起こそうとすると、絶対的に時間は必要です。どんなにまともなことを言っても、地域の人たちの関係はやっぱり時間に比例する部分が多いと思います。だから続けていくことは大事。僕もまだ十分ではないと思っています」

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谷口さん:「地域の草刈りとか消防団の活動とかに行くのも大事ですよね。そうすると“がんばってるね”と応援してくれたり、近くの農家さんが野菜を差し入れしてくれたりします。それもまた都会にはないあたたかさだなと感じます。でも逆に地域活動に全然参加せずに、勝手にシェアハウスとかやっていると“いろんな人が来て、外国人もいて、怪しいことやりようよ”という話が一気に広がってしまいます。」

橋口さん:「肝付町をPRする時に、地元の人で情報発信が得意な人を見つけるのに苦労しています。外からローカルに入ってWEBサイトを作っても、“今度こんなイベントがあります”とか“この場所はこんな時にこんなきれいな景色になります”とか伝えられる地元の人がほしいんです。きれいな写真も撮れるような。だから外からローカルに入り込む時には、そんな地元の人とつながれることが大事かなと思います。」

−(東さん)外向きにはどのように発信しているんですか?誰に向かって?

橋口さん:「ターゲットを誰にするかというのは非常に難しいと感じています。肝付町のPRでは、最終的には移住者を獲得したいという希望があるんです。でも陸の孤島とも呼ばれる場所だけあって、例えば地域おこし協力隊が来てくれても稼げないから定住につながらなかったりします。だから外向きの動きとしては、まず外貨を稼ごうとして今取り組んでいます」

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山崎さん:「“シカシマサイクル”の場合は、いらっしゃるのは4割くらいが関東の方です。福岡市民は2−3割で、ほとんどが県外の方。例えば出張で3時間くらい空くこともあるらしくて、そういう時に志賀島に寄って軽く一周サイクリングして帰るという人もいます。

地域内で“サイクル”が循環できていれば外貨を入れる必要はないんですけど、今はその循環が回らなくなっています。その解決策として外貨が必要になっているんですよね。お金だけじゃなくて、業を起こす人とか、シェアハウスに住む人も、外貨だと思います」

谷口さん:「シェアハウスは福岡よりも大規模都市に向けて発信しています。たくさんの人に知ってもらいたい訳ではないので、媒体掲載とかも絞っていて。たくさん来られても対応できないし、観光地ではないので冷やかしとかが増えるのも避けたいと思っています。山のツリーハウスに関しても発信は細々と。ゆくゆく畑の区画貸しやキャンプや自然体験ができる場をつくりたいと考えているのですが、限定された人だけが入れる場にして、年に1回だけオープンにするつもりです。

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これからもっと仲間をつくってみんなでやりたいと思っているので、もし興味がある人はぜひ一緒にやりましょう!僕がやりたいのは山を守ること。そこにみなさんがやりたいことがマッチングするといいですね。例えば今シェアハウスに住んでくれている人が山の手入れを手伝ってくれるんですけど、その人はパーマカルチャーに興味があるんです。だから住む人もやりたかったことをやれて、僕も山を守れるので、面白い方向に進みそうなんです」

『Work&Local around30』次回のレポートは最終回のvol.6!「3人のこだわり店主に聞く、ジブンの道のつくり方」をテーマにお送りします。お楽しみに!

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板村成道
山口県宇部市出身。
2011年に東京から移住。大分と熊本での暮らしを経て、2014年から福岡市在住。移住計画のライティングやWebディレクションに関わりながらソーシャルウェブマガジン『greenz.jp』などでもライターとして活動。