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【ママとこどもの良い暮らし】「ママが笑顔だと、街はもっと良くなる」ママリボン×福岡移住計画のコラボ企画スタート!

2016.10.17  

「ママとこどもの良い暮らし」は、“「子連れでお出かけ」をもっと楽しく!”するために活動する『ママリボン』と福岡移住計画の共同企画です。子連れママ&パパたちも福岡の街に自然に溶け込んで、みんなで多様性をもっと楽しんでいくためには?子連れでも過ごしやすいお店などを紹介しながら、暮らしやすい街の姿を連載で探っていきます。

ママリボン』は「ママが笑顔だと、街はもっと良くなる」と考えて、子連れでお出かけを楽しめるようなお店づくりのサポートなどをしています。ということは、街で「笑顔」じゃないママも多い?どういうことなのか、ママリボン代表の谷川智代子さんに聞いてみました。連載第一回目は、「ママが笑顔を取り戻すためには?」を豪華ゲストの実体験も交えて探ってみたいと思います。

ママを笑顔にするライブ

今回のゲストはシンガーソングライターの永山マキさん。FBS『めんたいPlus』(※)の人気コーナー「はじめまして赤ちゃん」のテーマソングを歌っています。
(※)福岡のテレビ番組

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【永山マキ(シンガーソングライター)】
東京都出身。日大芸術学部に在学中、大人数バンド「モダーン今夜」を結成し、これまでにソロアルバムを含め5枚のアルバムをリリース。様々な感情を独特な詩世界と声で表現する個性は多方面で評価され、作詞作曲、歌唱、ナレーション、執筆など活動は多岐にわたる。近年は二児の母として、子供向けのコンサートやアートイベントにも積極的に出演。中洲JAZZや福岡市のCMに出演、FBS『めんたいPlus』の人気コーナー「はじめまして赤ちゃん」のテーマソング歌唱する等、九州でも活躍の場を広げている。
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マキさんも子育て中のママということもあり、『ママリボン』とコラボで「子育て大変だけど、みんなで励まし合って行こう!」という選曲の子供向けだけでなくママ&パパに向けた「子育てママライブ」を開催したことがあるそうです。

谷川さん:「開催したライブは、子供向けのファミリーコンサートではなくて、普段頑張っているママ自身が楽しめる、本当の意味でのリフレッシュにつなげるものでした。気兼ねなく楽しめる空間と子供自身も楽しく過ごせる工夫をした会場で、アーティストとしてマキさんにお願いしました。私自身もママとしてマキさんの歌を聴いていて、自分と同じ目線で発してくれる音楽に元気をもらっていたんです。それで、他のママにも伝えたいと思い開催しました」

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マキさん:「自分のオリジナル曲では、移住したことや子育て等、実際に経験し感じたことを歌詞にしています。ママリボンさんのライブでは、その他に大人向けのカバー曲も選んで歌いました。みなさんすごく聴き入ってくれて嬉しかったです」

谷川さん:「みんな泣いてましたよね。音楽を聴くことも忘れて子育てをしていたり、子育て中は子供向けの歌しか聞いちゃダメなんだとか、先入観で思ってしまっていて。でも“ママ自身が楽しんでいいんだ”という気づきをマキさんからもらえた、という反響もすごく多くて。ライブでマキさんが歌った奥田民生のカバー『息子』も人気でした。ライブをきっかけに奥田民生のCDを引っ張り出して家で聴くようになったというママもいるんですけど、ママが楽しそうに聴いていると、子供もウキウキしていて、“ああ、童謡やアニメ主題歌だけじゃなくてもいいんだ”って気付いたというんですね」

マキさんはライブで『はじめはひとりで座ってた』という曲も歌いました。「だれか私の名前を呼んでおくれ」という歌詞が印象的なこの曲は、マキさんがお子さんを連れて福岡に移住して、最初に作った曲だそう。今では音楽で笑顔を増やしているマキさんも、最初は泣いてばかりいたといいます。

最初は独りでつらかった、マキさんの子連れ移住

東日本大震災の時、マキさんは生後5ヶ月のお子さんと一緒に東京に住んでいました。余震で揺れ続けるし、子供への影響も気になる。東京を出て移住している人たちもいるけどどうしようと悩んでいると、福岡の能古島の友人が“とりあえずおいで。”と声をかけます。それでもマキさんは“産んだら人に頼らずに自分でなんとかするんだ”と考えたそうです。声をかけてくれたのは、能古島サイダーなどを手がける「ウィロー」の浅羽さんご夫妻。以前サイダーの曲を作ったのをきっかけに仲良くなり、浅羽さんと話すうちにマキさんは考えが変わったといいます。

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マキさん:「浅羽さんは“明日だったら迎えに行けるのは何時から何時まで、明後日だったらこの時間”と具体的に言ってくれて、“おいで”というのが具体的に伝わってきました。それで“本気で言ってくれてるんだ!頼らせてもらおう!”って決めて、次の日の飛行機で能古島へ。とにかく子供のためにしばらく居候させてもらおうと、夫を置いて、まずは私たちだけで行ったんです。

そこで生活しているなかで、ここにはお金にはかえられない暮らしの贅沢さがあるなと感じました。
自然はもちろんですが、あげたりもらったりを、みんなが普通にしていたり。

仕事のあてはなかったのですが、夫の“何とかなるだろう”という勘で移住を決めました。対照的に私は、はじめは移住する気まんまんだったのにかかわらず、いざとなるとほんとうにいいの?どうやって生きていけばいいの?っていう迷いが出てきました。
でも夫は、一度も東京を出たことがない私に、いろんな経験をさせたかったようです。一度きりの人生だから、行ってみよう!と。

能古島に空き物件がなかったのと、飛行機を使う夫の都合も考え、浅羽家に近い対岸への引っ越しを決めました。

東京では車の必要を感じなかったので免許すら持っていなくて、しばらくは子連れで遠出することもできず、ベビーカーを押しながら慣れない土地を歩きました。ショッピングモールや公園を歩いたりはしたものの、子ども以外誰とも会話せず一日が過ぎていきました。
夫はひと月のうち20日間は東京で仕事をしていたので、私はこちらでほぼ娘と二人暮らしでした。

その頃はまだこちらで仕事もなく、つながりもほとんどなく、誰にも必要とされていない気持ちになって、とても寂しかったです。本当に『はじめはひとりで座ってた』んです。産後は情緒不安定で、気持ちの浮き沈みが激しかったのを覚えています」

谷川さんが子育てで感じた違和感

ママリボン代表の谷川さんも、子育てでなかなか笑顔になれない時期がありました。そんな時に感じた違和感が、ママリボンを始めたきっかけになったそうです。

谷川さん:「私は“〇〇ちゃんのママです”と自己紹介するような、ママとして集まる会というのが苦手だったんです。何だか違和感を感じたんですね。思い切って参加したことはあるんですけど、特に産後の時はコミュニケーションに臆病になっていたのもあって、その時の会は途中で逃げ出してしまいました。家に帰りながら娘に“友達を作ってあげられなかった!ごめん〜!”って号泣して。今はそうはならないと思うんですけど、産後の自分はそうだったんです。

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でもずっと家にいると気が滅入りそうでした。だから抱っこ紐で子供を抱いて、ずっと街をさまよい歩くことが多かったです。何かを見ようとかいう気もなくて、あちこちの授乳室をウロウロとめぐるようにただ街を歩くんですけど、全然楽しく無いんですね。それでふと周りを見たら、そんな自分と同じような表情をしたママがいっぱいいることに気づいたんです。

それからは自分が満たされて、子供も楽しめるような集まりを探すようになりました。子供は自分を必要としてくれているけど、“〇〇ちゃんのママ”以外の自分が無いことが寂しくて。ところがなかなか見つけられなかったので、だったら作ろうと思って『ママリボン』を始めました。『ママリボン』での活動は、私自身がウキウキするためでもあるんです」

人に頼って、自分を取り戻すと笑顔になれた

自分がやりたいことを見つけて笑顔になれた谷川さん。そしてマキさんも音楽活動を再開することで笑顔に。その一歩を踏み出して再び自分らしく生きるためには、“人に頼ること”が必要でした。

マキさん:「移住当初は泣きながら寂しく過ごしていたんですけど“このままじゃいかん”と思って、少しずつライブ活動を始めました。浅羽夫妻がイベントに連れて行ってくれたり、人に紹介してくれたりして。
今日の取材場所であるカフェ『alikwa(アリワ)』さんも浅羽さんに連れてきてもらったのがきっかけで、ライブの拠点にさせてもらっている場所なんですよ。

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私の場合は、音楽のおかげで自分の居場所を開拓できたように思います。必要とされているのを感じられるようになったし、助けてくれる友達もちょっとずつ増えてきました。自分が生きていける場所が少しずつ広がってきて、ここにいるんだと感じられるようになってきました。
友達や保育園のみんなにはマキちゃんって呼んでもらっています。子供の友達にも“〇〇ちゃんのママ”とは呼んでもらっていないんですよ。やっぱり、自分の名前で呼ばれたいと思うんです。

人に頼るのもすごく苦手だったけど、そんな中で出会った友達に“頼ってもいいんだ”と少しずつ思えるようにもなりました。ライブ前に子供が急病になったことがあるのですが、友達が「大丈夫。私に任せて!いってき!」と言ってくれて、ありがたくて、申し訳なくて、泣きながら会場に向かいました。

助けて助けられて、お互いに頼れる関係を築けるようになった時に、ふっと何か殻から割りでたような感じで気が楽になりました」

ママリボンが目指す街の姿

谷川さん:「『ママリボン』の活動は“子連れの方を特別待遇にするぞ”とか“街と隔てた子連れママの安全地帯を作るぞ”とかではないんです。そうではなく、普通に親子でどこでもいけて、どこにでも親子がいるのが日常の風景にしたい。そのために、居場所にできるお店を増やしていこうとしています。

意外かもしれませんが、お店でたまの息抜き時間を過ごすということができないママは実はたくさんいるんです。家に閉じこもったり、街をたださまよい歩いたりして、街に居場所が無いと感じてしまったり。独りで子育てに向き合うようなママにとっては特に、街はとても冷たく感じる場所になったりします。

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例えば2歳くらい小さな子供とトコトコ歩いていて、子供がこけちゃうとしますよね。すると通りすがりの人に“ちゃんと見ていないあなたが悪いのよ!”とママが突然叱られるようなことって、聞くと結構多いんです。でもそうしてママが批判される街よりも、“子供はこけるものだよね”と親子を見守ってくれる街の方があったかいと思うんですよ。だから街全体を一気に変えるのは難しくても、まずはお店づくりやイベントづくりを通して、福岡をもっと優しい街にしていきたいです。

『子供がいる風景』というのを受け入れて、ママもまちの方々もお互いに思いやりがあれば共存できるはず。みんなが多様性を持って溶け込み合うお店が増えたら素敵ですね。そうすればやがて福岡の街全体も変わっていくんじゃないかと思っています」

頑張るママへのメッセージ

マキさん:「産後って、家に閉じこもることが多いからなのか、活動しているみんなが素敵に見えたりしてました。キラキラしているみんなと、何もしていない自分を比べたりして。ママになるといつの間にか自分で殻みたいなものを作っていて、心も閉じこもってしまいがちな気がします。

だからこそ、頼れる人を見つけられるような機会というのは大事かなと思います。谷川さんはそれを作っていこうとしているし、私もライブを通して心を開放したり、共感し合ったりするきっかけを提供できたらと思っています。」

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谷川さん:「人に頼ってみるのって、すごく勇気がいるんですよね」

マキさん:「そうそう。迷惑かけて悪いなあとも思うし、頑張って頼ろうとしても断られる時のショックを考えちゃったり。いろんな気持ちが渦巻いて。

だから“場”があっても、そこに出かける勇気はなかなか出ないんですよね。私自身を振り返っても臆病になってた気がします」

谷川さん:「だからこそ“〇〇ちゃんのママ”になる前の自分や、好きなものを思い出してみて欲しいんです。そうして自分の軸であらためて街を見ると、“参加したいかも。してみようかな。”というイベントや、“行ってみたいな”と感じるお店が見つかるはず。少しの勇気で街に出てみると、そこから友達が広がったり、何かが変わるかもしれません。

『ママリボン』では、子供と一緒でも大人が本当に楽しめる場所を増やして、そうして一歩踏み出すママを応援していきたいと思います」

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いかがでしたか?子連れでも子連れでなくても、みんなが暮らしやすく共存できる街を、お店と一緒に作っていく『ママリボン』。共感する方も多いのではないでしょうか。次回からは『ママリボン』とコラボしてお店の情報はじめママ目線での情報をお届けしていきます。お楽しみに!

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板村成道
山口県宇部市出身。
2011年に東京から移住。大分と熊本での暮らしを経て、2014年から福岡市在住。移住計画のライティングやWebディレクションに関わりながらソーシャルウェブマガジン『greenz.jp』などでもライターとして活動。