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【ぼくらが連れて行きたい店vol.01】世界大会準優勝のバリスタが伝える「本物のコーヒー」 (REC COFFEE)

2016.7.20  

魅力的なお店、また行きたくなるお店って何だろう?
それは提供される商品(サービス)の質?もちろんそれもあると思います。でも“誰が手掛け、どんな想いやコンセプトでやっているのか。その人に会いたいから行く、その人が手掛けたお店だから行く”これが一番の動機になるのではないかと思うのです。
このコーナーでは単なるお店の紹介ではなく、“人”にフォーカスしてお店を紹介していきます。「ぼくらが連れて行きたい店」はじまります。


世界大会準優勝のバリスタ

薬院、吉塚、博多の3店舗で質の高いコーヒーを提供している『REC COFFEE』。共同代表を務めている岩瀬由和さんは、世界最高峰のバリスタの競技大会である「ワールド・バリスタ・チャンピオンシップ(WBC)」にて今年準優勝を果たしました。店舗を経営しながらも、最前線で日々技術向上に努めている岩瀬さんのコーヒーへの想いとは。

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※薬院駅前店

−先日のWBCでは準優勝おめでとうございます。本日は岩瀬さん自身のこれまでについてお聞きしていきます。まず、コーヒーとの出会いについて教えていただけないでしょうか?

「僕の地元は愛知なんですが、愛知ってモーニングの文化があるじゃないですか。幼少期、日曜の朝に『コーヒー飲み行くぞ』と父に誘われて喫茶店へよく行っていました。父にとって息子との唯一のコミュニケーション方法がコーヒーを飲みに行くことだっただけで、僕自身は別にコーヒーを美味しいと感じていたわけではなかったんです。コーヒーはブラックで格好つけて飲む、大人の粋な飲み物だと思っていました。ビールをペロッっと舐めて、『よくこんな苦いものを…』というのと同じ感覚で」

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「そして高校生の頃、カナダに留学していた兄との待ち合わせ場所になっていたのが、まだ当時は日本に展開していなかったスターバックスコーヒー。そこでカフェのインテリアやデザイン性に衝撃を受けました。帰国してからは名古屋だけでなく、東京にも行ってカフェを巡りましたね。このときもまだコーヒーの品質については理解していませんでしたが(笑)」

−大学卒業後に福岡に移住し、アルバイトを転々とした後にマヌコーヒーに入られたとお聞きしました。

「いろんなアルバイトをするけどしっくりこなくて、毎日怒られる上に時給も低くて、お金を稼ぐ大変さを知りました。結局何をしたいのか悩んで、僕は好きなコーヒーを通してお客さんとコミュニケーションを取りたいんじゃないかと思ったんです。好きでよく通っていたマヌコーヒーで働きたいと、スタッフ募集していないのにお願いしたんですね。週に1,2回のシフトしか入れませんでしたが、荷物配送のアルバイトを深夜に掛け持ちしながら、シフトの入っていない日も含めて毎日マヌコーヒーに勉強に行ってました」

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−コーヒーの品質についてはマヌコーヒーで学んだのですか?

「はい。マヌコーヒーに入ってしばらくして、コーヒーの味や香りを判断する『カッピング』にスタッフ全員で参加しました。一番美味しいと感じたものをそれぞれが選ぶのですが、僕が美味しいと感じたものは誰も選びませんでした。僕なりにコーヒーは好きだったんですが、実際は全くわかっていなかったんです。これは勉強しないといけないなと。コーヒーの味なんてどれも同じだと思っていましたが、このとき初めて品質があると知りました」

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「それと同時に、コーヒーは年齢や経験に関係なく本物を扱うことができる商材だと感じたんです。例えば高級な肉や魚を食べに行くのは、若い人にはまだ早かったり、ちょっと頑張らないといけなかったりするじゃないですか。本物に触れること自体が難しい。でもコーヒーの場合は本物もそうでないものも、同じぐらいの価格帯で混在しています。品質の高いコーヒーであっても、お客さんが日常使いすることを考えたら値段設定を高くはできないので」

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「コーヒーはそんなふうに、本物であっても日常の中にぎゅっと入っていける魅力的な存在なんです。さらにブラジルやエチオピアなど遠い国とも繋がっていて、世界観も広い。幼い頃の父とのコミュニケーションとして『コーヒー』というキーワードも記憶に残っていたし、コーヒーを提供する空間のデザイン性も好き。僕のやりたいことが全部集約されている気がして、商売するならコーヒーだって決心しましたね」

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−店舗も3店舗まで展開され、WBCで準優勝という実績も残されましたが、今後についてはどのように考えられていますか?

「コーヒー人口を増やすために、さらなる店舗展開をしていきたいですね。
福岡はカルチャーやトレンドに敏感で、個人経営のお店も多い。そこに魅力を感じて僕は移住しました。一方で、人口が少なくて単価も低いのに、求める質は高い。事業を立ち上げるのは非常に厳しい土地柄ですが、そんな中でしっかりと揉まれたものは外に出しても打たれ強いんです。
福岡ブランドであるレックコーヒーを他県でも展開できたら面白いかなと。今後は福岡のために外に向けて発信していきたいですね」

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【REC COFFEE】
http://rec-coffee.com
《薬院駅前店》
福岡県福岡市中央区白金1-1-26-1F
TEL:092-524-2280
8:00〜25:00(平日)
10:00〜25:00(土日祝)

《県庁東店》
福岡県福岡市東区馬出1-10-3-1F
TEL:092-643-6266
8:00〜22:00(平日)
10:00〜22:00(土日祝)
※不定休

《博多マルイ店》
福岡県福岡市博多区博多駅中央街9-1
博多マルイ6F
TEL:092-577-1766
10:00〜21:00

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栗山遼
熊本生まれ福岡育ち。
2016年4月に「働き方を変えた人たち」を特集したリトルプレス『HOWLAND』を創刊する。
ライターとしての活動の他に、イベントのディレクションや企業のブランディングにも携わっている。